東洋紡績(株)に対し、環境格付に基づく融資を実施~「環境格付利子補給制度」を適用~

1.日本政策投資銀行は、平成20年9月19日、「環境配慮型経営促進事業」の対象として東洋紡績株式会社(本社:大阪府大阪市)を選定し、融資を実行しました。

2.環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。

3.東洋紡績株式会社は、フィルム、樹脂製品、機能性繊維、医薬品等の様々な事業を通じて地球環境保全・社会活動に貢献しています。今回の評価では、①製品のライフサイクル全体の環境負荷低減を評価する「エコプロダクツ・チェックシート」や環境の視点で研究開発をチェックする「エコレビュー」を活用し、事業活動を通じたCSR活動に注力している点、②エネルギー原単位を年1.5%改善するという意欲的な省エネ目標や物流部門でのCO2削減努力、③海水淡水化膜を通じた世界の水資源問題への貢献、等を高く評価しました。結果、同社は「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付を取得しました。

4.地球温暖化対策が世界共通の懸案事項になっている現状を踏まえ、当行は平成19年度から環境格付融資の新たなオプションとして、「環境格付利子補給制度」を運用しています。本制度は、「DBJ環境格付」を取得し、かつ、「原単位当たりCO2排出量」を5年以内に5%以上削減すると誓約した企業に対し、地球温暖化対策資金に係る貸出金利を1%優遇するものです。今回、「DBJ環境格付」を取得した同社は、上記誓約締結に同意したことから、当行は同社が行う地球温暖化対策資金に係る貸出金利を優遇しました。

5.当行は、環境格付融資について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しています。今後も、「環境格付利子補給制度」の適用と合わせ、環境配慮型経営の適切な評価、地球温暖化の防止に努めて参ります。

以上

DBJ News一覧へ戻る