東日本大震災復興ファンドによる太洋産業(株)への融資実施について

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)と株式会社岩手銀行(代表取締役頭取:高橋真裕、以下「岩手銀行」という。)が共同で出資する東日本大震災復興ファンド「岩手元気いっぱい投資事業有限責任組合」(以下「当ファンド」という。)は、太洋産業株式会社(本社:岩手県大船渡市、代表取締役社長:松岡章、以下「当社」という。)に対して5億円の融資を実施いたしました。本件は、当ファンドにおいて11件目の投融資実施案件となります。

 当ファンドは、地域事情に精通するとともに被災地域に広範なネットワークを有する岩手銀行と投融資一体型の金融サービスを提供するDBJの連携のもと、東日本大震災の被災企業に対する復興資金の供与を通じ、被災地域の早期復興支援を図るため平成23年8月に設立されました。

 当社は、昭和19年10月に岩手県大船渡市にて設立された、『タイサン』のブランド名で全国的に親しまれている水産加工食品メーカーです。東日本大震災の津波により、主力工場の一つであった大船渡工場が全壊する等の甚大な被害を受けましたが、復旧・復興の第一弾として9月15日に、大船渡港で水揚げされるサンマ等の鮮度保持に極めて有効な窒素氷(脱酸素氷)を製氷できる工場を、第二弾として効率的な設備を備えた鮭フレーク工場を、平成25年3月に再稼働させる予定にあります。再稼働後は、大船渡地域の主力産業の一つである水産加工業に不可欠なインフラの一つとなること、さらには同地域の貴重な雇用の受け皿となることが期待されています。

 本件は、当社への震災復興資金の供給を通じて、当該地域の経済・雇用の中核たる水産加工業の早期復旧・復興に資するものであり、当ファンドの取り組み趣旨に合致するものとして実施されたものです。

 DBJと岩手銀行は、引き続き、当ファンドによる被災企業への投融資等を通じ、被災地域の復興を支援してまいります。

 【お問い合わせ先】
 東北支店 企画調査課 電話番号 022-227-8182

〔ファンドの概要〕
  岩手元気いっぱい投資事業有限責任組合
  (1) ファンド規模  50億円(当初)
 (2) 設    立  平成23年8月3日
 (3) 出  資  者  無限責任組合員(GP):(株)東北復興パートナーズ
 有限責任組合員(LP):DBJ、岩手銀行
 (4) 期    間  投資期間3年、存続期間10年(但し、必要があれば、投資期間で2年以内、
 存続期間で5年以内の延長を行うこともあります)

  〔ファンドのスキーム図〕

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