「都市の骨格を創りかえるグリーンインフラ-緑地への投資効果を探る-」を発行

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:柳正憲、以下「DBJ」という。)は、「都市の骨格を創りかえるグリーンインフラ-緑地への投資効果を探る-」と題した調査レポートを発行しました。

 わが国の諸都市にとって、老朽化した社会インフラを更新することは、喫緊の課題となっています。その全てを更新することは財政的に困難であるなか、都市に緑地を増やすことで、従来型のインフラが担ってきた防災や環境の機能の一部を代替する「グリーンインフラ」のアプローチが、近年注目を集めています。このアプローチによって、都市の魅力やサステナビリティを高めるとともに、インフラ更新に伴う財政負担の軽減につながることが期待されています。
 
 当行では、株式会社価値総合研究所、および中央大学と連携し、緑地の持つ雨水の調節機能に着目し、東京都の神田川上流域を対象にグリーンインフラの経済的な価値を計測しました。雨水の調節機能から都市緑地の価値を計測する試みは、わが国では極めて珍しい取り組みです。その結果、浸水被害を抑制する機能のみをとっても、緑地の創出によって106億円の経済的価値がもたらされ、費用に見合った効果が得られることがわかり、この価値に、景観や水資源涵養などの機能に基づく価値を加えれば、更に費用対効果が高まることが期待されます。また、当レポートでは、民間の事業活動を後押しすることによって、民有緑地を拡大させる方策についても考察しています。

 当レポートの詳細は、「地域・産業・経済レポート」(https://www.dbj.jp/investigate/list/?year=2017&cat=report)に掲載していますので、ご参照ください。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決でお客様の信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、都市や社会のサステナビリティ向上に向けた情報発信を積極的に行ってまいります。


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   地域企画部 企画調査班 電話番号 03-3244-1633
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