日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成12年12月25日
  • 日本政策投資銀行

平成13年度投融資計画について

日本政策投資銀行(総裁:小粥正巳)は、昨日の平成13年度予算案閣議決定を踏まえ、平成13年度投融資計画をとりまとめました。

1.平成13年度投融資計画の特徴

投融資規模については、現下の経済状況を踏まえつつ、日本政策投資銀行中期政策方針において主眼とされている三大分野(自立型地域創造、豊かな生活創造、経済活力創造)の中で、「日本新生のための新発展政策」等、現下の重要政策課題に対して長期・低利の資金供給を図るため、16,000億円を確保し、引き続き豊かで活力ある国民生活、地域の経済社会の持続的発展に貢献してまいります。

また、「市場の評価に晒されることを通じて財投機関の運営効率化へのインセンティブが高まる」という財政投融資改革の趣旨に沿った積極的な対応を図るため、資金調達の一環として財投機関債1,000億円の発行を予定することといたしました。

2.主要新規・拡充項目

(*) 印は平成12年度補正予算により措置

1. IT革命の推進

  • ◆ 情報通信インフラ整備等の推進を通じたIT革命への積極的対応
    加入者系光ファイバ網整備に加え、デジタル加入者線(DSL)、加入者系無線アクセス(FWA)等のアクセス系ネットワーク整備の推進や、 CATVデジタル化対応等のためのIT関連投融資制度の拡充を図るとともに「情報通信ネットワーク」枠について十分な資金量を確保し、IT革命の推進へ積極的に対応
  • ◆ 高度道路交通システム(ITS)の実用化・普及促進支援
    ITSの実用化に対し、インフラ整備、関連機器の製造及び研究開発、関連機器搭載車の購入等、多面的な切り口から支援するための融資制度を創設し、その実用化・普及促進を支援

2. 環境問題・高齢化への対応、都市基盤整備

  • ◆ 環境問題への対応強化
    公害防止、地球温暖化対策、循環型社会形成推進等に資する現行の環境対策融資制度の活用に加え、土壌や地下水等に蓄積された汚染を浄化・修復する事業への利子助成制度の創設(*)、環境保全型製品普及促進事業にグリーン購入法の特定調達物品等を対象追加、ディーゼル対策に資するよう公害防止事業融資制度を拡充、等の措置を図り、環境問題への対応を強化
  • ◆ 安心して暮らせる社会づくりへの貢献
    交通関連融資制度のうちバリアフリー施設の整備に係る融資条件を拡充(*)するとともに、地域の医療・福祉対策に資する地方衛生研究所をPFI無利子融資に対象追加、また、医療事故防止に資する安全対策が施された製品の製造設備等を対象とする医薬品・医療用具安全対策融資制度を創設(*)し、安心して暮らせる社会づくりに貢献
  • ◆ 優良な都市開発プロジェクトの推進
    投資回収に長期を要する法定再開発事業に係る金利引き下げ措置の延長を通じて優良な都市開発プロジェクトを推進

3. 経済構造改革の推進

  • ◆ 司法プロセスを活用した経済社会的に有用な事業の再生支援
    地域経済の持続的な発展や雇用の確保に貢献するため、事業再生融資制度を創設し、民事再生法、会社更生法等の司法プロセスの中で、企業が経済社会的に有用な事業の継続を図る取組を支援
  • ◆ 経営資源の有効活用による企業経営の再構築支援
    経営資源有効活用支援融資制度を創設し、資産流動化等、経営資源の最適配置を通じて企業経営の再構築を図る取組(選択と集中)に対し、取組の実態に則して支援
  • ◆ 技術開発、ベンチャー企業に対する支援
    新技術開発等に係る超低利融資制度を継続し、良質な資金供給を通じて技術開発プロジェクトやベンチャー企業を支援
  • ◆ 地域における新事業の創出支援
    ビジネスインキュベータ(起業家支援施設)整備融資制度を創設し、起業化への総合的な取組を行う事業者への支援を通じて地域における新事業の創出を支援

4. 自立型地域創造の推進

  • ◆ 地域のニーズに基づいたプロジェクト支援
    地域関係者の合意に基づいて行われる様々な事業を対象とできるよう、現行の地域活性化低利融資制度を改編し、地域主導によるプロジェクトの推進を通じて地域経済の自立的発展を支援
  • ◆ 地域における新事業の創出支援[再掲]
    ビジネスインキュベータ(起業家支援施設)整備融資制度を創設し、起業化への総合的な取組を行う事業者への支援を通じて地域における新事業の創出を支援
  • ◆ 民間資金を活用した社会資本整備(PFI)の推進
    地域の医療・福祉対策に資する地方衛生研究所をPFI無利子融資の対象に追加[再掲]するとともに、PFI融資制度について、民間金融機関の協調融資に支障が生ずる場合の融資比率の弾力措置を継続し、民間事業者の能力を活用した効率的な社会資本整備を推進
  • ◆ 寒冷地における冬期交流活動活性化事業の推進
    寒冷地産業活動活性化融資制度を拡充し、北海道等の寒冷地の気候特性を活かした観光事業等を推進

(参考)当初計画額の推移

年度 投融資(事業)規模 対前年度比 財政投融資規模 対前年度比
平成1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
15,618
16,335
18,159
20,979
27,389
28,589
25,586
20,976
20,026
19,805
29,377
22,300
0.3
4.6
11.2
15.5
30.6
4.4
△ 10.5
△ 18.0
△ 4.5
△ 1.1
48.3
△ 24.1
13,365
14,042
16,155
19,238
24,432
24,950
23,114
17,837
17,170
17,170
31,000
21,871
17.3
5.1
15.0
19.1
27.0
2.1
△ 7.4
△ 22.8
△ 3.7
0.0
80.5
△ 29.4
13 16,000 △ 28.3 14,450 △ 33.9

(単位:億円、%)

  1. (注1)投融資(事業)規模には、社会資本整備促進融資(NTT-C,C')を含む。
  2. (注2)平成1~11年度は旧開銀・旧北東公庫の合算ベース。
  3. (注3)平成1~12年度の外債は便宜上、財政投融資の内数としている。
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Tel: 03-3244-1900