日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成13年5月23日
  • 日本政策投資銀行

フットワークエクスプレス(株)に対するDIPファイナンスについて

日本政策投資銀行と(株)富士銀行は、フットワークエクスプレス(株)(以下当社)に対し、メインバンク三井住友銀行と調整のうえ、協調融資を行いました。当社は、2001年3月4日に民事再生手続申立を行っており、本件は、再生計画が確定するまでの間、事業を円滑に継続するための資金の融資、いわゆるDIPファイナンスにあたります。

当社は、上記融資によりコミットメント枠20億円などを得ています。

現在は、財産評定、債権確定前であり、再生計画の具体的内容が確定しない段階ですが、当社が申立後も事業を継続する中、本件融資は事業継続に伴って発生する売掛債権(手形)を担保とする仕組みを取ることにより可能となりました。

倒産会社に対し、メインバンクが一時的な資金繰りの面倒を見ることはこれまでもありましたが、本件のように、日本政策投資銀行や富士銀行という取引のない金融機関が相応の規模で新たな与信を行うのは初の試みです。

民事再生法のモデルとなった米国のチャプター11による企業再建では、DIPファイナンスが第三者も含む一定の市場として成立しており、本件が我が国における本格的なDIPファイナンス市場の嚆矢となることが期待されます。

日本政策投資銀行では、13年度から事業再生資金融資制度を創設。先の緊急経済対策では民事再生法、会社更生法におけるDIPファイナンスについて同制度の積極的な活用を図ることとされたところであり、本件は事業再生融資制度の第一号案件となります。

(株)富士銀行では、今年2月に投資ファイナンス営業部を設立し、DIPファイナンスの取扱を開始。富士機工電子(株)の更生早期終了にかかる必要資金の提供を手がけるなど、当該分野で積極的な対応をしています。

以上

【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 プロジェクトファイナンス部
TEL 03-3244-1632