日本政策投資銀行

  • News Release
  • 2001年12月25日
  • 日本政策投資銀行

平成14年度投融資計画について

日本政策投資銀行（総裁：小村　武）は、特殊法人等整理合理化計画（12月1９日閣議決定）および平成14年度予算案（12月24日閣議決定）を踏まえ、平成14年度投融資計画をとりまとめました。

※＜＞内は13年度当初計画比

1．規模の大幅スリム化

  • 投融資規模：（13年度）1兆6千億円　→（14年度）1兆2千億円　＜25％減＞
    ⇒対象事業の縮減、融資条件の見直しにより、ピーク時の3分の1に
  • 貸付債権の流動化等を通じ残高圧縮

2．財投依存度の低減

  • 財投からの調達:　1兆4，450億円　→　　９，100億円　＜37％減＞
  • 財投機関債：　2000億円発行予定　＜倍増＞

3．リスクの高い分野への取り組み　―事業リスク・期間リスクの補完―

  • 企業再建ファンドへの出資、ＤＩＰ融資の拡充（私的整理企業を対象に追加）
  • 大学発ベンチャーファンド（産学連携強化）
  • 新技術開発（環境、ナノテク、ライフサイエンス、材料）
  • 都市再生に資する大型民間プロジェクト
  • 地域競争力強化、ＰＦＩ（プロジェクト・ファイナンス）、コミュニティ・ビジネス育成

4．民業補完の徹底

  • 保証機能の積極的活用（例：社債の保証など）
  • 5年以下の融資を原則廃止
  • 市場金利との調和に一層配慮し、信用リスク・期間リスクに見合った金利設定

1．規模の大幅スリム化

1. 投融資規模（フロー）の大幅縮減

  • 基幹鉄道・電気通信網・火力発電等に係る融資対象分野の見直し・融資比率の引下げ

    ↓

    ○投融資規模：　1兆2千億円

    • 昨年度予算比　25％減
    • ピーク時の3分の1に

2. 投融資残高（ストック）の圧縮

  • 投融資規模（フロー）の圧縮＋貸付債権の流動化等

    ↓

    ○残高：　新銀行設立時より3兆円減少
    平成12/3末　1９兆円　　⇒　　15/3末見込み　　16兆円

3. 5年以下の融資を原則廃止

2．財投依存度の低減

1. 財政融資資金特別会計からの借入を大幅減

・財　政　投　融　資 1兆4，450億円 → ９，100億円 ＜37％減＞
・財政融資資金借入 1兆1，221億円 → 6，770億円 ＜40％減＞
  （13年度当初計画）   （14年度計画）  

財投機関債発行への取り組み

  • 2，000億円発行予定　＜倍増＞
    －平成14年度資金計画の概要－

（単位：億円）

  平成13年度 平成14年度 増　減
投融資規模 16，000
（100．0）		 12，000
（100．0）		 ▲4，000
財政投融資 14，450
（９0．3）		 ９，100
（75．8）		 ▲5，350
財政融資資金 11，221
（70．1）		 6，770
（56．4）		 ▲4，451
政府保証債 2，９00 2，330 ▲570
産投出資金 32９ ― 皆減
自己資金等 1，550
（９．7）		 2，９00
（24．2）		 1，350
うち財投機関債 1，000 2，000 倍増

3．リスクの高い分野への取り組み　―事業リスク・期間リスクの補完―

1. 経済活力の創造と事業再生

  • 企業再建ファンドへの出資
    ＤＩＰ融資の拡充（ガイドラインに沿って行われる私的整理企業を対象に追加）
    ⇒13年度1次補正予算で対応済
  • 研究成果をシーズにした、地域の大学発ベンチャーを支援するファンドへの出資
    ⇒ＩＴ・バイオ分野でのニュービジネスに投資
    ＜ＴＬＯ（技術移転機関）ネットワークを積極的に活用＞
  • 新技術開発（環境、ナノテク、ライフサイエンス、材料）の促進

2. 自立型地域創造と都市の再生

  • 地域競争力の強化
    ⇒各地域それぞれの重要産業を支援
  • 都市再生に資する大型民間プロジェクトの支援（プロジェクトファイナンス）
  • ＰＦＩ事業の一層の推進（プロジェクトファイナンス）

3. 環境への対応

  • ＥＳＣＯ（Energy Service Company）事業支援
    ⇒成功報酬型省エネ請負事業に対する支援
  • ゴミゼロ都市の再構築を促進
    ⇒廃棄物リサイクル施設等の整備

4. 高齢化対応

  • バリアフリー施設整備の促進
    ⇒既存建築物のバリアフリー化対応
  • 高齢者雇用の促進
    ⇒高齢者の働きやすい職場づくり支援

4．民業補完の徹底

1. 保証機能の積極的活用

【例】

  • シンジケート・ローンへの保証
  • 社債への保証
  • 資産流動化債券への保証

2. 5年以下の融資を原則廃止

  • 5年以下については、ＤＩＰ、ベンチャー融資等、事業リスクが高い等の理由から民間金融機関による対応が困難な分野に限定

3. 市場との調和に一層配慮した金利決定方式へ

  • 信用リスク・期間リスクに見合った金利設定
  • 市場金利との調和
【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 総務部（広報担当）
TEL：03－3244－1９00