日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成16年2月12日
  • 日本政策投資銀行

みずほコーポレート銀行・日本政策投資銀行が協調して、
ステンレス専業大手の日本金属(株)に対し、シンジケート・ローンを組成
- コベナンツ・ファイナンスにより経営改革計画の実現を支援 -

  1. 株式会社みずほコーポレート銀行(アレンジャー、以下「みずほコーポ銀」)・日本政策投資銀行(コ・アレンジャー、以下「政策銀」)の2行は協調して、ステンレス専業大手の日本金属(株)(以下「当社」)に対し、政策銀の制度融資である事業構造改革促進融資を組み込んだ総額30億円の(*)シンジケート・ローンを組成しました。なお、本件シンジケート・ローンには、みずほコーポ銀・政策銀の他、株式会社埼玉りそな銀行など当社の取引金融機関を中心に合計8社が参加しました。
  2. ステンレス業界は、原料価格の高騰や国際競争激化など鉄鋼業界の中でも厳しい事業分野です。当業界専業大手の当社は、極薄及び狭幅製品であるステンレス磨特殊帯鋼(みがきとくしゅおびこう)のトップメーカーとして高度な技術力を保持しており、IT向けステンレス製品など高付加価値分野への特化や固定資産の流動化による財務体質の強化を柱とする経営改革計画を着実に遂行しつつあります。こうした一連の当社の取り組みを参加金融機関は高く評価しており、当該経営改善計画の達成可能性は大きいものと判断し、これを承認したものであります。
  3. 本件シンジケート・ローンは、当社の経営改革計画をより確実なものにするため組成致しました。貸付条件につきましては、経営改革計画の達成年次である16 年度決算期計画における経営指標に基づく数値基準を設定し、その達成如何により取引条件を見直す等のコベナンツ(融資契約における借入人の誓約事項)を盛り込んでおり、参加金融機関が協調して当社経営をモニタリングする仕組みが整えられています。
  4. みずほコーポ銀及び政策銀は、今後もこうしたシンジケート・ローンをアレンジすることにより、厳しい事業環境を確かな技術力で切り開く企業に対し、資金調達を支援していく方針です。

*シンジケート・ローン:協調融資銀行団が一本の契約に基づいて行うローン形態。


【案件の概要】

◆ 日本金属株式会社向けシンジケート・ローン

・組成総額 :30億円
・ アレンジャー :株式会社みずほコーポレート銀行
・ コアレンジャー :日本政策投資銀行
・ 参加金融機関 :株式会社みずほコーポレート銀行、日本政策投資銀行、埼玉りそな銀行に加え既往取引金融機関等7社を含む計10社
・ 契約締結日 :平成16年1月26日(月)

◆ 日本金属株式会社

本店 :東京都北区神谷3丁目6番18号
資本金 :68億5,700万円(東京証券取引所市場第1部)
従業員 :636名(平成15年3月末)
主な取扱製品 :冷間圧延ステンレス鋼帯、磨特殊帯鋼、加工製品
URL :http://www.nipponkinzoku.co.jp/