日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成15年10月28日
  • 日本政策投資銀行

エルピーダメモリ(株)に対する出資について

  1. 日本政策投資銀行(総裁:小村武)は、今般、エルピーダメモリ(株)に対し、DRAM業界の共同再編事業として、産業再生ファンド制度による出資を行うことを決定しました。
  2. エルピーダメモリ(株)は、NEC及び日立の折半出資により1999年に設立されたDRAM専業メーカーで、昨秋に就任した坂本幸雄社長の下、新たな組織編成や生産・営業戦略の見直しを行うとともに、世界最先端(300mmウェハ/0.11μm)の自社工場を建設し、市場シェアの拡大と早期の株式公開を企図しています。
  3. 本件出資は、当該自社工場の生産能力増強投資等に充てるためのもので、本行は、主として以下の点を評価して本件を決定しました。
    • 世界に先駆けて次世代の高性能DRAMを開発・生産する技術力及びかかる技術力を高く評価した米国インテル社とのアライアンス構築等の事業基盤
    • 自社工場における先端品の生産・販売を通じて安定的な収益を確保するとともに、市況の変動が激しい汎用品について、海外ファウンドリへの委託生産を活用することで価格変動リスクを低減させ品揃えを確保する、という坂本社長の優れたビジネスモデル
    • 我が国全体の産業・技術基盤の整備に資する半導体産業のテクノロジードライバーとして期待される我が国唯一のDRAM専業メーカーの(業界再編を通じた)競争力強化
  4. 本件出資により、今後、エルピーダメモリ(株)の事業基盤の一層の維持・発展が図られることが期待されます。