日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成16年12月20日
  • 日本政策投資銀行

地域再生計画に基づく事業に対して、北陸初の地域再生支援融資を実行
~サカイオーベックス(株)による高機能性繊維の開発生産を支援~

  1. 日本政策投資銀行北陸支店は、このたびサカイオーベックス株式会社(本社:福井県福井市)が行う「炭素繊維などの高機能性繊維の開発生産拠点新設資金」に対して、福井県の「ふくい産力強化計画」に基づく「地域再生支援」融資制度を適用し、融資を実行致しました。地方公共団体が策定する地域再生計画に基づく事業に対する本制度の適用による融資実行は、本年6月に地域再生計画の認定がなされてから北陸初(全国第2号)となります。
  2. 地域経済の活性化と地域雇用の創造を地域の視点から積極的かつ総合的に推進するため、平成15年10月に内閣に地域再生本部が設置されました。地域再生本部が決定した「地域再生に関する基本指針」に基づき、地方公共団体は地域再生計画を策定し、国がこれを支援することとなっており、本年6月に第1弾として214件、12月に第2弾として36件の計画が認定されております。福井県の「ふくい産力強化計画」は、12月8日、第2弾として認定されたものです。
  3. 福井県は、本年5月、同県のモノづくり産業の競争力を強化するため、「福井県産力戦略本部(本部長:西川一誠知事)」を設置、県内の産学官が一体となり共同研究や最先端技術開発を推進し、先端分野でのモノづくり強化、産力強化を推進しています。今回、同県は、「福井県産力戦略本部」を中心とした産力強化のさらなる推進を図るため、上記の地域再生計画を策定したものです。同計画においては、研究開発補助金等で取得した機械装置の転用などの支援措置に加えて、日本政策投資銀行の融資制度活用によるモノづくり企業(繊維、眼鏡、機械など)への支援も含まれています。
  4. サカイオーベックス株式会社は、染色加工業で培った高い技術力を活かし、炭素繊維開繊糸織物、樹脂を含浸させたプリプレグ、アルミ含浸複合材料などの分野で、福井県工業技術センター、福井大学、科学技術振興機構と産学官連携の共同研究開発を推進しています。今回の同社の設備投資は、こうした産学官連携の共同研究開発から生まれた最先端技術をもとに、製品の開発生産を行うためのもので、福井県の産業競争力強化に資するものであります。
  5. 日本政策投資銀行北陸支店では、今後も地方公共団体による地域再生計画の策定に協力するとともに、同計画の趣旨に合致する事業に対して、支援して参る所存です。