日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成20年1月7日
  • 日本政策投資銀行

(株)LADVIKのMBOに係る協調融資を実施

  1. 日本政策投資銀行は平成19年12月27日、八十二銀行と協調して(株)LADVIKのMBO(*)に係る融資を実行しました。

    協調融資は、特別目的会社(SPC)であるベアリング・プライベート・エクイティ・アジア・ホールディングス(株)に対して行われますが、融資後速やかに(株)LADVIKを存続会社として合併する予定となっております。当初ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア・ホールディングス(株)が(株)LADVIKの全発行済株式を取得し、当該合併完了時に速やかに現経営陣が、発行済株式総数の合計5%を目処とする出資及びストックオプションプログラムを通じて資本参加する予定となっております。

    ※ManagementBuy-Out 経営陣が、資金支援(=買収対象企業の資産や将来のキャッシュフロ-を担保として投資ファンド等からの出資などをおこなうこと)を受けることによって、自ら自社の株式や事業部門を買収し会社から独立するM&A手法の一つ

  2. (株)LADVIK(1960年に栗原スプリング工業(株)として創業)は、ガラス加工を主業とする(株)倉元製作所(JASDAQ5216)の100%子会社で、埼玉県蓮田市に本社を置く中堅精密バネ・プレスメーカーです。蓮田市の他、長野県の諏訪市、飯田市に工場を保有し、バネ、ホースクランプ、プレス品等を製造しております。

    今般のMBOは、自立的発展を指向する現経営陣・従業員が主体的に、かつ一丸となり、新たなスポンサーの資本協力を得て経営の一層の合理化、事業拡大を図るものであり、堅調な成長が期待されるバネ・プレス業界における更なる競争力の獲得と企業価値の向上を企図したものです。

  3. ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア・ホールディングス(株)は、香港を本拠地とする投資ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアが設立したSPCです。

    中国、日本を含む広域アジア地域を投資対象とする独立系ファンドであり、主に成長性の高い中堅企業をターゲットとしています。

  4. 本件協調融資は、日本政策投資銀行、八十二銀行により、キャッシュフローをベースとした事業価値に着目して組成されたシンジケート・ローンです。

    銀行団は、主として以下の点を評価して新会社に対する融資を決定しました。

    • 堀口文弥取締役(新会社にて代表取締役社長就任の予定)をはじめとする現経営陣・従業員の事業自立への強い意志と高い計画性
    • 技術力や独自のノウハウによる高い商品性、迅速なサービス体制に裏打ちされた強固な顧客基盤
    • 新スポンサーであるベアリング・プライベート・エクイティ・アジアの日本市場及び(株)LADVIKに対する深い理解と、支援体制
  5. 日本政策投資銀行は、地域経済の発展に資する企業の多様な資金調達ニーズに対応すべく、今後もこうした連携を図ってまいる所存です。