日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成20年3月26日
  • 日本政策投資銀行

積水化学工業(株)に対し、環境格付に基づくシンジケート・ローンを組成
~製造業として初の2年連続の特別表彰~

  1. 日本政策投資銀行(アレンジャー)は、平成20年3月25日、「環境配慮型経営促進事業」の対象として、積水化学工業株式会社(本社:大阪府大阪市)を昨年度に続き2年連続で選定し、株式会社三菱東京UFJ銀行(アレンジャー兼エージェント)と共に、総額50億円のシンジケート・ローンを組成しました。本件は、平成16年に当行及び株式会社東京三菱銀行(当時)との間で締結した環境格付融資にかかる業務協力協定に基づくものとなります。また、両行以外では、株式会社滋賀銀行、株式会社八十二銀行、株式会社紀陽銀行、株式会社京都銀行等、環境関連融資に対し積極的に取り組んでいる金融機関が参加しています。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付けシステム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 積水化学工業株式会社は、日本初の射出成型事業により創業の一歩を踏み出し、そのモノづくりの技術を「人の暮らし、社会基盤を豊かにする」分野で応用・発展させ、現在では、「住宅」「環境・ライフライン」「高機能プラスチックス」の3つのカンパニーを展開しています。加えて、環境中期ビジョン「環境トップランナープラン」を掲げ、自社のみならず社会全体の環境負荷低減に貢献していくことを宣言しています。

    同社は、かかる「環境トップランナープラン」のもと、国内グループ会社を加えた形で極めて高いレベルで環境経営を展開しています。中でも、「環境配慮製品」の選定基準を厳格化し、「環境貢献製品」へと設定を高度化、2010年度までに対売上高比率を40%まで引き上げることを目標としており、同製品の1つである「光熱費ゼロ住宅」等の高効率の太陽光発電システムを搭載した住宅が、CO2削減効果等のPRにより、販売数の約半数に達していること、廃木材を原料とする木質材料「エコバリューウッド」、解体後に廃棄されていた建物を再利用する「再築システム」等の省資源・リサイクルの取り組みを行っていること等を当行は高く評価いたしました。

    結果、同社は「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付に加え、特別表彰(最高ランク評価のうち評価点200点を超える企業が対象)を製造業としては初めて2年連続で受けることになりました。

  4. 当行では、現在本制度について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しており、業種構成も、製造業のみならず、非製造業へも広がりをみせています。 今後も、多様な業種特性を踏まえて、適切な環境格付融資の実施に努めて参ります。

以上