日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成20年3月31日
  • 日本政策投資銀行

宇部興産(株)に対し、環境格付に基づく融資を実施
~総合化学メーカーで初の「特別表彰」~

  1. 日本政策投資銀行は、平成20年3月31日、「環境配慮型経営促進事業」の対象として宇部興産株式会社(本社:山口県宇部市)を選定し、融資を実行しました。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 宇部興産株式会社は、1949年から「宇部方式」を始めとした環境対策にいち早く取り組み、地域や環境との「共存同栄」を図るなど、地域住民をステークホルダーとして強く意識した環境経営を実践しており、平成16年11月にはDBJ環境格付で「環境への配慮に対する取組みが特に先進的」という最高ランクの格付を取得しています。

    今回の評価では、独自技術で生産された調色リサイクル樹脂や廃プラスティックのガス化リサイクル事業(EUP)などマテリアル・ケミカルリサイクルに貢献する環境配慮型製品の技術力、同業他社と比べて意欲的なCO2排出量削減目標、を高く評価しました。結果、同社は「環境への配慮に対する取組みが特に先進的」という最高ランクの格付を今年度も取得するとともに、昨年度から新たに創設された特別表彰(最高ランク取得企業のうち評価点が200点を超える企業が対象)を受けることになりました。

  4. 地球温暖化対策が世界共通の懸案事項になっている現状を踏まえ、当行は今年度から環境格付融資の新たなオプションとして、「環境格付利子補給制度」を創設しました。本制度は、DBJ環境格付を取得し、かつ、「原単位当たりCO2排出量」を5年以内に5%以上削減すると誓約した企業に対し、地球温暖化対策資金に係る貸出金利を1%優遇するものです。今回、DBJ環境格付を取得した同社は、上記誓約締結に同意したことから、当行は同社が行う地球温暖化対策資金に係る貸出金利を優遇しました。
  5. 当行は、環境格付融資について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しています。今後も、「環境格付利子補給制度」の適用と合わせ、環境配慮型経営の適切な評価、地球温暖化の防止に努めて参ります。

以上