日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年4月5日
  • 日本政策投資銀行

オーウエル(株)に対し、卸業界初の環境格付に基づく融資を実施

  1. 日本政策投資銀行は平成19年2月、「環境配慮型経営促進事業」融資制度の対象として、オーウエル株式会社(本社:大阪市)を選定し、融資を実行しました。 卸売業としては全国初の環境格付の取得となります。
  2. 今回の融資は、株式会社池田銀行と当行の協調融資により実行されるものです。環境格付による池田銀行との協調融資案件としては、第一号案件となります。
  3. 今回の評価対象となったオーウエル株式会社は、昭和18年に設立された塗料を中心とした生産資材の卸メーカーで、塗料卸売業でトップシェアを有しています。当社は、環境配慮商品の拡販や廃棄物削減による環境負荷低減を環境方針としておりますが、今回の評価では、VOC(*)低減の観点から、顧客の必要とするVOC低減対策商品のラインナップ拡充及び顧客への商品情報提供をすすめ、水溶性塗料や粉体塗料の販売促進をすすめていること、塗料容器の再利用システムであるバルクサプライシステム「ウェルコン」の開発・レンタルにより、廃棄塗料の削減に貢献していること、等が、卸売業における先進的な環境配慮手法として高く評価されました。
    VOCとは:
    揮発性を有し、大気中で気体状となる有機化合物の総称。Volatile Organic Compoundsの略。トリクロロエチレンやテトラクロロエチレン、ホルムアルデヒド、トルエン、ベンゼン、キシレンなどさまざまな物質がある。油脂類の溶解能力が高く、分解しにくく安定していて燃えにくい性質から、1970年代には理想の洗浄剤として産業界で普及したが、現在では、人体への有害性が指摘されており、排出量削減に向け、緊急に対処することが必要となっている。環境省では、自動車からの炭化水素の排出規制に加え、工場等の固定発生源からのVOCの排出及び飛散に関し、排出規制、自主的取組の促進、各種検討調査などのVOC排出抑制施策を講じている。
  4. 当行では、現在本制度について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しています。業種構成も、加工組立型の製造業を始め、小売業やリース業など非製造業へも一層の広がりをみせています。今後も、多様な業種特性を踏まえて、適切な環境配慮型経営の評価に努めて参ります。