日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年4月5日
  • 日本政策投資銀行

(株)源麹研究所に対し、地域再生計画に基づく出資を実施
~麹菌を活用した環境事業の発展に協力~

  1. 日本政策投資銀行(総裁:小村武)は、このたび、株式会社源麹研究所(本社:鹿児島県霧島市、社長:山元正博氏)に対し、鹿児島県の策定した地域再生計画に合致する事業として出資いたしました。
  2. 株式会社源麹研究所は、河内源一郎氏(主要な本格焼酎種麹である「河内菌白麹」の発見者)の孫に当たる山元正博氏が設立した会社です。現在は山元氏の開発した技術を元に、以下の麹菌・酵母菌を活用した事業を展開中であり、今後も、麹菌・酵母菌を活用したさらなる新規事業を、順次、立ち上げていく予定です。
    1. (1) 麹菌の発酵熱により焼酎廃液・食品残渣等の有機性廃棄物を良質の乾燥飼料にする技術(「GENシステム」)の提供
    2. (2) 独自の麹発酵処理を行った飼料添加物の製造・販売
    3. (3) 麹菌を活用して食品残渣を可溶化・保存性を高め、畜産飼料化する技術の提供
    4. (4) レストランなどのグリーストラップに沈殿する油性汚泥を分解可溶化処理する技術の提供
  3. 国内では、環境負荷低減、食料自給率向上、輸入穀物関係飼料の値上がり等への対策から、畜産業においてエコフィード(食品残渣を活用したリサイクル飼料)の積極活用が求められております。また、鹿児島県においては、近年、焼酎廃液の再資源化処理も進められております。株式会社源麹研究所の展開する事業は、こうした事業分野に対応した解決策のひとつを提供するものであり、今後の事業の発展が期待されるところです。
  4. 鹿児島県は、地域資源、人材、これまで培われた技術力などをより一層活用し、新技術・新商品開発、新たなサービスなど新事業を創出し、産業振興と地域の活性化を図るため、地域再生計画「産学官連携等による『かごしま産業おこしへの挑戦』地域再生計画」を策定し、平成 18年11月16日に国の認定を受けました。同計画には日本政策投資銀行による出融資及びアドバイス機能が位置付けられています。
  5. 本件出資は、焼酎などの伝統的な発酵・醸造技術を活用したバイオ関連産業の振興、焼酎製造業や畜産業において排出される有機系廃棄物を活用した機能性飼料の製造などの環境・リサイクル関連産業の振興という上記地域再生計画の趣旨に合致する事業として位置付けられ、地域再生計画に基づく日本政策投資銀行の出資としては鹿児島県内初、全国でも2番目となります。
  6. 日本政策投資銀行は今後も、地域再生の推進や環境に資する事業を支援して参る所存です。