日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年5月18日
  • 日本政策投資銀行

東京技販(株)の事業再生計画に対し、メザニンファイナンスを実施
~生産ライン構築力を評価し、再出発に向けたリスクマネーを供給~

  1. 日本政策投資銀行(総裁:小村武)は、平成19年4月26日、東京技販(株)(創業:昭和51年、代表取締役:柴森謙一、本社:東京都品川区)の事業再生に際し、メザニンファイナンス(劣後ローン)を実施しました。
  2. 東京技販(株)は、大手自動車メーカーや系列部品メーカーを主な納入先とし、各社の自動生産ライン構築を提案する工作機械商社として知られています。大手商社がひしめく中、当社は小規模ながら、豊富な業界ネットワークと高度な技術知識を持つ社員による巧緻な生産ライン提案を行っており、多くのユーザー企業及び工作機械メーカーから厚い信頼を獲得しています。今後見込まれる労働人口減少に対応するため、生産性の向上が我が国産業の重要課題とされる中、当社の果たす役割は益々重要となるものと期待されます。
  3. 当社は過去の過大投資により厳しい経営を余儀なくされてきましたが、劣後ローンという資本に近い性質を持つ資金を導入することで財務内容を改善、再スタートを切ることができました。本行が単独でメザニンファイナンスに踏み切ったのは、当社の技術企画力を高く評価する取引先企業の声を背景に、当社が東京都中小企業再生支援協議会の支援を得て策定した事業再構築計画は、過去の窮境要因が排除された実現可能性のある内容となっており、合理性のある妥当な計画と判断したためです。

    本行によるリスクマネー供給により当社の財務内容が改善し、呼び水効果となって他金融機関からのシニアローンによる資金調達も可能となりました。こうした金融機関取引正常化により取引先からの信用を回復し、さらに今後、取引先基盤の拡大にも取り組んでいくことで、当社の業績が回復・成長することを期待しています。

  4. 日本政策投資銀行は、今後も多様な資金調達スキームを提案し、技術力のある企業の再チャレンジを支援して参ります。

以上