- News Release
- 平成19年6月26日
森長電子(株)の事業承継に対し、LBOファイナンスを実施
~技術力を有する中堅企業の円滑な事業承継を支援~
- 日本政策投資銀行(総裁:小村武)は、このたび森長電子(株)(本社:石川県金沢市、代表取締役社長:山本正)の事業承継に対し、LBOファイナンス※①を実行致しました。
- 森長電子(株)は、避雷器※②市場で確固たる地位を築き成長を続ける、電機機械器具製造・施工会社です。我が国の基幹インフラの管理に不可欠な高速道路・ダムなどの遠隔制御・監視システムの設計・施工・保守などの事業に加え、斯かる管理に対し弊害となっていた北陸地域特有の雷害の克服に自社開発・製品化を進め、我が国の重要施設(例:航空航路監視施設)で採用されるに至っています。
- 本件では、森長電子(株)の「事業承継」のニーズが背景にあり、森長電子(株)株式の取得を目的として設立されたSPC(特別目的会社)に対して、日本政策投資銀行はLBOファイナンスを実行致しました。
- 日本政策投資銀行は、本件LBOファイナンスの実行に際し、①森長電子(株)が独自に開発した「サージエネルギー減衰方式※③」により北陸の非常にエネルギーの強い雷を克服した当社の確かな技術力、②現状の官公庁向けに加え、民間企業の施設(例:企業のデータセンター)等への一層の展開が期待される事業性、などを評価致しました。
- 「地域・中堅中小企業の競争力の維持・強化」の観点から不可欠な「円滑な事業承継の促進」が求められる現状、本件取組みは、具体的な事例として捉えられ、今後斯かる取組みは一層の拡がりが期待されます。
- 日本政策投資銀行は、事業承継など資本政策上の課題に対し、必要な処方箋(ソリューション)を提供するべく、新金融手法も含めたファイナンスによる支援に、今後も積極的に取り組む方針であります。
【参考】
※①LBOファイナンス: | LBOとはLeveraged Buyoutの略であり、事業承継などの株式譲受に際し借入金等を活用するM&Aの手法の一つ。本件ではLBOに対する融資による支援を実施。 |
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※②避雷器: | 電気機器を雷などによる異常電圧から保護する機器。 |
※③サージエネルギー減衰方式: | 従来の電圧サージを減衰させる方式と異なり、雷サージのエネルギー(電圧×電流×時間)を減衰させる方式。 |