日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年8月29日
  • 日本政策投資銀行

日本温暖化ガス削減基金として初の排出権クレジット獲得
~アルゼンチン風力発電CDMプロジェクト~

  1. 日本政策投資銀行が出資する日本温暖化ガス削減基金(Japan GHG Reduction Fund:JGRF)は、クリーン開発メカニズム(Clean Development Mechanism※1:CDM)を活用した温室効果ガス排出削減プロジェクトを通じ、8月28日、JGRFとして初の排出権クレジットを獲得しました。
  2. JGRFは、京都メカニズムを活用した温室効果ガスの排出削減プロジェクトから生じる排出権クレジットを購入し、それを出資者間で分配することを目的として2004年12月に設立されたアジア初のカーボン・ファンドです。JGRFと同時に設立された日本カーボンファイナンス株式会社(Japan Carbon Finance, Ltd.:JCF)が途上国等で排出権クレジットの購入を行い、JGRFはJCFから転売を受ける形で排出権クレジットを獲得するスキームとなっております。
  3. このたび獲得した排出権クレジットは、「アントニオ・モラン風力発電プロジェクト(アルゼンチン)」事業における、2001年11月から2006年7月の間の温室効果ガス削減量約10万トンに対し、国連CDM理事会※2より発行が認められたもので、日本がアルゼンチンのプロジェクトから排出権クレジットを獲得するのは本件が初となります。

    JGRFが獲得した排出権クレジットは、国際間の排出権取引システム稼働後にファンド出資者の手元に届くこととなり、本プロジェクトから当行が取得する排出権クレジットは約 7千トンとなります。

  4. JGRFは、ファンドという枠組みを活かし、我が国企業の京都メカニズムへの取り組みの支援を今後も進めていく所存です。
  1. ※1 京都議定書に定める京都メカニズムの1つ。先進国が技術や資金を提供し、途上国で温室効果ガス排出削減事業を実施し、温室効果ガス削減相当分を先進国が排出権として取得し、自国の削減量に算入できる制度。
  2. ※2 CDMプロジェクトの管理、監督機関(気候変動枠組条約第7回締約国会議(COP7)のマラケシュ合意に基づき設立)。

以上