日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年12月6日
  • 日本政策投資銀行

諏訪市の地域再生計画に合致する事業として、
(株)ミスズ・サンメディカルHD発行の転換社債を引受
~国産初の補助人工心臓開発プロジェクトを協調支援~

日本政策投資銀行は、商工中金が出資する「商中第2号投資事業組合」、及び地元の八十二銀行等と協調し、地域再生プロジェクト支援の一環として、株式会社ミスズ・サンメディカルHD(長野県諏訪市、山崎俊一社長)が取り組んでいる補助人工心臓開発プロジェクトを支援します。今般、株式会社ミスズ・サンメディカルHDが発行する総額24億6千万円の第4回無担保転換社債型新株予約権付社債の一部を引き受けました。

株式会社ミスズ・サンメディカルHDは、株式会社ミスズ工業、株式会社サンメディカル技術研究所等を傘下に擁する持ち株会社です。株式会社サンメディカル技術研究所が補助人工心臓「エヴァハート」の開発を進める一方、電子・精密技術を有する株式会社ミスズ工業が当該補助人工心臓の製造を担当し、グループ全体で補助人工心臓プロジェクトに取り組んでいます。

「エヴァハート」とは、国産初の体内植え込み型補助人工心臓で、独自の小型高性能遠心ポンプにより、手のひらにも乗る日本人の体形に合った小型サイズを実現しています。また、本年7月には厚生労働省から「希少疾病用医療機器」にも指定され、2009年度中の製造販売承認及び販売開始を目指して、これまで15症例の治験を積み重ねています。

諏訪は、諏訪圏工業メッセの継続開催に象徴されるように、ものづくり発祥の地として、従来より精密加工技術の蓄積に定評があり、数多くの中堅製造業が発展してきています。諏訪市では、「ものづくりメッセ諏訪構想に基づく諏訪地域再生計画」を策定(平成17年11月認定)し、ものづくりを中核とした地域の再生に力を入れています。先日、政府が決定した地方活性化策(地方再生戦略)にも沿った取組みといえます。

補助人工心臓「エヴァハート」の開発プロジェクトは、市場における今後の需要増加が見込まれる社会的意義の高い取組みであるだけでなく、諏訪地域再生計画への合致、同地域の強みである高度な精密加工技術を活かした医療分野への展開という観点からも期待の大きいプロジェクトであり、今般の支援を決定しました。

日本政策投資銀行と商工中金は、今後も八十二銀行等の地元金融機関等と連携しながら、地域の企業を間接金融、直接金融の両面から支援し、地域経済の発展に貢献していきます。

以上