日本政策投資銀行

  • 平成19年12月12日
  • 日本政策投資銀行

住友化学(株)に対し、環境格付に基づく融資を実施
~「環境格付利子補給制度」を化学業界で初適用~

  1. 日本政策投資銀行は、平成19年11月30日、「環境配慮型経営促進事業」の対象として住友化学株式会社(本社:東京都中央区)を選定し、融資を実行しました。
  2. 環境配慮型経営促進事業とは、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 住友化学株式会社は、環境・安全・健康・品質を確保する化学業界の自主活動「レスポンシブル・ケア(RC)」に取組んでおり、さらに、化学製品の社会的な価値や影響力、経済的な付加価値を総合的に高める取組み「サステイナブルケミストリー」を積極的に推進しています。

    今回の評価では、製造プロセスで発生する環境負荷の削減・抑制に重点を置く「グリーン・プロセス」の開発に取組んでいること、化学物質管理に関しリスクに基づく高水準の取組みを行っていること、地域との対話を重視し、工場毎の独自性に基づき地域と積極的なコミュニケーションを進めていること等を高く評価しました。結果、同社は「環境への配慮に対する取組みが特に先進的」という最高ランクの格付を取得しました。

  4. 地球温暖化対策が世界共通の懸案事項である現状を踏まえ、当行は今年度から環境格付融資の新たなオプションとして「環境格付利子補給制度」を創設しました。本制度は「DBJ環境格付」を取得し、かつ「原単位当たりCO2排出量」を5年以内に5%以上削減すると誓約した企業に対し、地球温暖化対策資金に係る貸出金利を1%優遇するものです。今回「DBJ環境格付」を取得した同社は、上記誓約締結に同意したことから、当行は同社が行う地球温暖化対策資金に係る貸出金利を優遇しました。本制度の適用は化学業界では同社が初めてとなります。
  5. 当行は、今後も「環境格付利子補給制度」の適用と合わせ、環境配慮型経営の適切な評価と地球温暖化の防止に努めて参ります。

以上