日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成20年7月3日
  • 日本政策投資銀行

(株)イチネンに対し、環境格付を活用した私募債発行を保証により支援
~関西地域で初の適用~

  1. 日本政策投資銀行(以下、「当行」)は、平成20年6月27日、環境配慮型経営促進事業の対象として、株式会社イチネン(本社:大阪市淀川区)を選定し、同社が発行する私募債(適格機関投資家限定)に対して保証を付与しました。環境配慮型経営促進事業を活用して私募債発行を支援するのは全国で4例目、関西地域では初の事例となります。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利・保証料を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資・保証制度です。
  3. 本件は、環境配慮型経営促進事業を活用した当行と住友信託銀行における初の協調案件となっており、株式会社イチネンと取引関係の深い住友信託銀行が財務代理人を務めています。
  4. イチネングループは、リース事業、自動車メンテナンス受託事業、燃料販売事業、ケミカル事業、パーキング事業の5つの事業を柱としています。地球環境問題が地域・世代を超えた社会全体にかかわる問題であると深く認識し、地球環境保全と持続可能な発展を念頭においた事業活動を行っています。
  5. 今回の評価では、①使用者責任・排出者責任が強く認識される遙か以前の昭和44年からリース資産の実質使用年数を長期化させうる「メンテナンスリース」を開始していた点 ②バッテリーフォークリフト市場向けの「超高速充電器」など一般機器にも環境配慮型リースを展開している点、を高く評価しました。
  6. 当行では、現在本制度について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しています。業種構成も、製造業のみならず、本件のようなリース業などの非製造業へも広がりをみせています。今後も、多様な業種特性を踏まえた適切な環境配慮型経営の評価とともに、新しい金融スキームを活用した企業支援に努めて参ります。

以上