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VOICE
総合職インタビュー

九鬼 遊
東北支店 副調査役
2011年入行
コミュニティ・地域計画研究科修了
※現在はシンジケーション・クレジット業務部
副調査役

大学で農業経済や環境経済、大学院では都市計画などを学ぶ中で自然環境と経済活動が長期的に折り合いを付けていく持続可能な社会づくりへの貢献を希求。「その強力なツールの一つが金融と考え、長期的・公共的な視点から金融業務を行うDBJに魅力を感じました」。

有事に負けない事業継続性を評価。

DBJ東北支店は、先進的技術の事業化、地域資源を活用した産業振興、ゆとりと生きがいに満ちた社会形成のための都市圏整備や環境との共生などを通して魅力ある地域づくりに取り組む東北6県の企業を資金・情報面からサポートしています。
株式会社白謙蒲鉾店は宮城県・石巻市にある、創業100年を超える笹かまぼこの老舗です。東日本大震災では、6メートルを超える津波により本社と2つの工場の3拠点すべてが被災したものの、約1ヵ月でかまぼこの生産を再開。震災に負けず、県内売上順位を震災前の4位から1位に躍進させました。我々とは2012年2月にDBJと七十七銀行が共同で創設した「みやぎ復興ファンド」を通じて復旧資金を提供してからのお付き合いです。「DBJ BCM格付」に基づく融資のご相談をはじめたのは2014年4月。工場の建屋内に置いていた事務関係の部署や会議室を独立した事務管理棟として新たに建設して、同棟の最上階を再び津波に襲われた時の避難所とする計画が具体化しはじめていた時期でした。白謙蒲鉾店は千年に一度といわれる震災を乗り越えた経験を活かし、社員の命を守るために事業継続体制の構築に尽力されており、社員や関係者にその取り組みをPRできるという点で「DBJ BCM格付」に関心を持っていただきました。

お客様との信頼関係を深め融資に取り組む。

私は、お客様との信頼関係を深めるためにも、何度も工場に足を運んで話を聞き、笹かまぼこの歴史を紐解いたり、同業他社の製品との食べ比べをして各製品の特徴やこだわりも徹底的に理解したりした上で審査を行いました。「そこまで調べた銀行はDBJが初めて」と驚かれた時は嬉しかったものです。また、格付評価を担当する環境・CSR部の評価ヒアリングにも同行し、数字には表れない事業継続に対する様々な取り組みを確認できたことも審査の上では非常に有益でした。
2015年2月、全社一丸となり実効性ある防災対策を進めていることや震災以前から原材料の複数の調達ルートを確立するなどサプライチェーンの上流・下流の事業者との間で調達先の分散化や戦略在庫の確保のリスク低減措置を講じていることなどを高く評価し、東北地方初となる最高ランクの格付での融資を実行しました。
今回、企業の「事業継続性」を考えることを通じて、学生時代に勉強した社会の「持続可能性」の概念との共通性を認識するとともに、お客様に強い興味を持つことがお客様との距離を縮める第一歩と実感するなど、貴重な経験を積むことができました。この経験を活かし、震災からの復興と構造的課題に対応した新しい東北を実現するために、東北地域の持続可能な発展に取り組む企業を今後も支援していきたいと考えています。