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VOICE
総合職インタビュー

矢野 拓也
企業金融第6部ヘルスケア室 副調査役
2009年入行
法学部卒

福祉業界で働く両親の影響もあり、社会の役に立てる仕事を目指していた。金融という側面から、社会に役立てる仕事に取り組みたいと考えDBJの門を叩いた。ヘルスケア業界での取り組みは自分が希望したものの一つである。

舞台はシリコンバレー。
並外れた才能とビジネスマインドの集積地。

DBJは、2013年9月に「シリコンバレーにみる医療機器開発エコシステムと日本への示唆」を発表し、米国での医療機器開発の強みの源泉として、アイデアを事業化に結びつけるエコシステム(下記参照)に注目しました。その中で、シリコンバレーの医療機器開発エコシステムと日本の医療機器産業を橋渡しし、日本の医療機器産業の競争力強化を実現すべく、現地で長年にわたり事業化実績をあげてきたThomas Fogarty氏らが設立した先端医療機器ベンチャーファンド Emergent Medical Partners Ⅱ,L.P対し、2014年9月に出資を決定しました。
アップルやFacebookなど世界的なIT企業を生んだことで知られるシリコンバレーですが、実は先端医療機器の開発、製品化のメッカともなっています。ここには全世界から自分のアイデアを世に問おうとする若い医師、エンジニア、それにベンチャーキャピタリストやエンジェルと呼ばれる、創業間もない企業に資金を供給する個人投資家などが集まり、成功を競い合っています。私も、上記ファンドに出資後は、3ヵ月おきに一度シリコンバレーを訪れていますが、そこで知り合った多様な人々からも大きな刺激を受けています。

シリコンバレーの技術と日本企業の懸け橋に。

米国の医療機器開発のエコシステムは、「①大学や医療機関などからアイデアが生み出される→②インキュベーターや医師の技術的・事業的サポートに加え、エンジェルやベンチャーキャピタルの資金サポートを受け事業化を進める→③事業化が見えたところで大手・中堅医療機器メーカーがM&A」という流れができています。要するに、シリコンバレーが米国(または世界)の医療機器産業の事業開発部門になっているというものです。一方日本では、医療機器メーカー自身が大学・医療機関と協力しながら、医療機器開発を行っており、国内のベンチャーや資金供給者は非常に少ない状況にあります。そこで、上記ファンドへの投資を機に、シリコンバレーの“熱気”と、それを支えるアイデアとその事業化にかかわるノウハウを日本の医療機器業界に紹介し、製品開発と企業の意思決定をスピードアップできればという思いを持って、日本の医療機器メーカーなどと新たな取り組みを進めているところです。
また、シリコンバレーにおける医療機器ベンチャーキャピタルに対する日本の金融機関による投資の実績はほとんどありませんでしたので、今回の出資は、シリコンバレーの医療機器ベンチャーの関係者に対して、日本が自分たちに関心を持ってきたぞということを示すことにもなったのかなと思っています。シリコンバレー往訪時には、現地のシンポジウムで講演するなど、ネットワークの構築を図っています。
このような取り組みから、シリコンバレーと日本の医療機器業界の距離が縮まってきたように感じます。今後も日本とシリコンバレーの橋渡し役として、日本の医療機器産業の競争力強化に貢献していきたいと考えています。