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都市再生ファンド 秋葉原UDXのケース

2000年代の初めより、都市再生の推進が政府の最優先政策課題の一つとして位置づけられる中、「電気街」としての高い魅力と世界的な知名度を有する東京・秋葉原地区の再開発は、高い注目を集めていました。東京都が2001年に発表した「秋葉原地区まちづくりガイドライン」において、秋葉原は「高付加価値なビジネス市場を創造するとともに、IT関連産業の世界的な拠点を形成していく」とされています。このガイドラインに基づいて計画された「秋葉原クロスフィールド」は、秋葉原駅前の都保有地を取得して、「秋葉原UDX」・「秋葉原ダイビル」の2棟の超高層ビルを建設し、ショールーム、多機能イベントホール、デジタルワークショップなどのIT関連施設及び良質なオフィススペースを提供するものであり、新しい街づくりの拠点となる優良都市開発プロジェクトと位置づけられます。
このうち、NTT都市開発及び鹿島建設が主導する「秋葉原UDX」建設プロジェクトの資金調達については、当時では事例の少なかった不動産ノンリコースファイナンスの仕組みが用いられることとなり、新たに設立された「UDX特定目的会社」が事業主体となって、プロジェクトの収益力を担保とした資金調達を行うこととなりました。
DBJは、複数金融機関とDBJの資金をもとに、都市開発プロジェクトに対してメザニンファイナンスを行う「都市再生ファンド」を設立し、第1号プロジェクトとして「秋葉原UDX」に対する融資を行いました。

DBJが本件プロジェクトに対して「都市再生ファンド」を通じて融資を行った2003年当時、日本で発行されている社債や、金融機関から供給されている融資は、投資リスクが低いシニアファイナンスがほとんどでした。これに対して、メザニンファイナンスは、シニアファイナンスに対して返済順位が劣後する資金であり、個別のプロジェクトに導入することによって、スポンサーの資金負担軽減、シニアファイナンスの円滑な調達、財務レバレッジの引き上げなどに繋がることから、投資家の投資余力が拡大することが期待されていました。一方で、建設に関するリスク、将来の事業性に関するリスク等が存在するため、日本では、不動産開発事業に対するメザニンファイナンスマーケットは存在していませんでした。
DBJは、複数の金融機関の参加を得て本件ファンドを組成し、その資金を活用して本件をはじめとする優良なプロジェクトへのメザニンファイナンスを行うことにより、従来の金融の枠組みを超えた新たな金融手法の紹介と、メザニンファイナンス市場の創出・育成に積極的に取り組みました。現在、日本の不動産ファイナンスマーケットでは、このような取組を契機として、より多くの金融機関がメザニンファイナンス市場に進出し、市場のニーズに応えているところです。

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