朝日工業(株)に対し、無利子融資制度を活用した環境格付に基づくシンジケートローンを組成

 株式会社日本政策投資銀行(社長:室伏稔、以下「DBJ」という。)は、朝日工業株式会社(社長:赤松清茂、以下「当社」という。)に対し、総額20億円の環境シンジケートローンを組成しました(注1)。

 「DBJ環境格付」は、DBJが開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資メニューです。

 当社は、関東では唯一直径10㎜~51㎜までフルサイズの鉄筋(異形棒鋼)を生産し、ねじ節鉄筋「ネジエーコン」等特色ある素材・製品を有するなど、高い技術力を誇る電炉メーカーです(創立:昭和10年)。当社は、「環境企業」をコンセプトに、鉄スクラップを鉄鋼製品へと再生する上記鉄鋼事業だけでなく、農業資材事業、廃棄物処理・リサイクル事業など多彩なフィールドへ事業を展開しています。

 今回の評価では、(1)2010年度のCO2排出量を1990年度比で30%削減する意欲的な目標を掲げている点、(2)国内電炉メーカーで初めて電気炉ダスト処理設備を導入するなど廃棄物削減への貢献、(3)工場周辺の美化や植栽活動など地域との共生に向けた取り組み、を高く評価しました。結果、当社は「環境への配慮に関する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付を電炉業界で初めて取得しました。なお、本件により、DBJ環境格付の実績は2004年度からの累計で200社を達成するに至りました。

 また、今回、当社は「DBJ環境格付」の取得に加え、一定のCO2削減誓約に同意したことにより、「京都議定書目標達成特別支援無利子融資利子補給制度」(注2)の適用を受けました。本件は、本制度の指定金融機関のみを対象としてシンジケートローンを組成することにより、全金融機関の融資に対して利子補給の適用を実現した先進的な枠組みとなります。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決で、お客さまの信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、環境配慮型経営に向けたお客さまの取り組みを積極的に支援してまいります。

(注1)シンジケートローンの概要
リード・アレンジャー兼ファシリティ・エージェント:日本政策投資銀行
コ・アレンジャー:みずほコーポレート銀行
ペイイング・エージェント:滋賀銀行
貸出人:日本政策投資銀行、みずほコーポレート銀行、りそな銀行、滋賀銀行、
三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行、静岡銀行
金額:20億円

(注2)京都議定書目標達成特別支援無利子融資利子補給制度の概要
 本制度は、指定金融機関の「環境格付」を取得し、かつ、CO2排出原単位又はCO2排出量を3年以内に6%以上削減するなどの誓約をした企業に対し、地球温暖化対策資金に係る貸出金利に3年間、上限3%の利子補給がなされるものです。DBJは、平成21年7月、財団法人日本環境協会より本制度の指定金融機関に選定されました。


【お問い合わせ先】

企業金融第1部 電話番号 03-6311-9675
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