(株)日本触媒に対し、「DBJ環境格付」・新「DBJ防災格付」に基づくシンジケート・ローンを組成-環境格付・防災格付同時取得による全国初のシンジケート・ローン-

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)は、株式会社日本触媒(本社:大阪府大阪市、代表取締役:池田全德、以下「当社」という。)に対し、「DBJ環境格付」及び新「DBJ防災格付」に基づき、総額50億円のシンジケート・ローンを組成しました。

 「DBJ環境格付」、新「DBJ防災格付」は、DBJが開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度や防災及び事業継続への取り組みを評点化、優れた企業を選定し、その評価に応じて融資条件を設定するという世界で初めての融資メニューです。
 なお、従来の「DBJ防災格付」は、主に発災前段階における予防策に重きを置いていましたが、新「DBJ防災格付」は、発災後の企業の迅速な復旧活動を含む事業継続の取り組みに重きを置いた設問体系へと大幅にリニューアルしており、予防だけに留まらず、危機事案発生後の戦略・体制等を含めた企業の事業継続活動を総合的に評価する内容となっています。

 今般、金融機関10行及びDBJにて、当社の環境会計資金及び防災設備資金を対象として、「DBJ環境格付」及び新「DBJ防災格付」同時取得に基づく全国初のシンジケート・ローンを組成しました。
 
 当社は、「私たちはテクノロジーをもって人と社会に豊かさと快適さを提供します」という企業理念のもと、世界をリードする技術の開発に取り組む化学メーカーです。日本で初めて無水フタル酸の工業化に成功して以降、触媒技術に代表される独自の技術開発を通じて、現在では、おむつに使われる高吸水性樹脂や燃料電池材料に代表される優れた製品群を有しております。
 また、かねてより、製品のライフサイクル全体に亘って「環境・安全・健康」を確保し、社会からの信頼を深めていくという「レスポンシブル・ケア(RC)活動」を通じて、環境保全、保安防災及び労働安全を積極的に推進しています。

今回の格付では、以下の点を特に評価しました。
【DBJ環境格付】
(1)国内外の全グループ生産拠点において、環境マネジメントシステム認証を取得し、グループ全体で徹底した環境経営を展開している点。
(2)CO2排出量の大幅な削減を可能とする「バイオ燃料の副産物であるグリセリンを原料としたアクリル酸製造」の実用化に向けて、技術開発を推進している点。
(3)製造工程で発生する廃棄物利用のため、プロセスへの回収技術の見直しを行っている点。

【DBJ防災格付】
(1)臨海地区に集中する主要事業所の耐震化対策等、ハード面の抗堪性を確保している点。
(2)主力製品毎に、海外生産拠点等を含めたバックアップ体制や協力体制を構築することにより、有事の生産代替拠点を確保している点。
(3)目標復旧時間に見合う在庫水準を確保すると共に、操業停止期間に耐えられる資金繰り対策を講じている点。
(4)主要事業所の地域住民と積極的なリスクコミュニケーションを実践している点。

 以上、環境・防災の両面における当社の先進的かつ高度な取り組みについて高く評価した結果、当社は、「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」であることに加え、「防災への取り組みが特に優れている」という格付も取得し、化学メーカーとして初めて、「DBJ環境格付」及び新「DBJ防災格付」の最高ランクを同時に受彰することになりました。

 DBJは、企業理念「金融力で未来をデザインします~私たちは創造的金融活動による課題解決で、お客様の信頼を築き、豊かな未来を、ともに実現していきます~」に基づき、環境配慮型経営や有事における事業継続の推進に向けたお客様の取り組みを積極的に支援してまいります。

<シンジケート・ローンの概要>

  アレンジャー:DBJ
  エージェント:DBJ及び滋賀銀行
  貸出人:DBJ他10行
  組成金額:50億円

 【お問い合わせ先】
 関西支店 企画調査課 電話番号06-4706-6455

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