「競争力強化ファンド」の創設について

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)は、今年1月に公表した「競争力強化に関する研究会」中間報告(注1)を受けた自主的な取り組みの一環として、このたび、わが国産業の競争力強化のためにリスクマネー供給を行う「競争力強化ファンド」(以下「当ファンド」という。)を創設しました。今後、当ファンドの運営を推進すべくDBJ内に設置した「競争力強化推進本部」(本部長:橋本徹)を通じて、積極的な活用を図ってまいります。
 また、当ファンドは、3月12日をもって創設し、月内に1,500億円程度の規模とする見込みですが、来年度以降も引き続き進捗に応じて拡大を検討してまいります。

 DBJは、当ファンドの活用により、企業の皆様が保持する潜在能力を、新たな事業フロンティアの開拓や戦略的連携の推進等を通じて事業化し、成長に繋げていく取り組みを後押ししてまいりたいと考えております。

 具体的には、下記の例に代表される、新たな価値の創造(イノベーション)や企業価値向上に向けた取り組みに対し、メザニンローン、優先株等のリスクマネーの供給を行ってまいります。

(1)各企業内やバリューチェーン内に埋もれている技術や事業を有効活用し、新たな価値を創造することにより、今後の成長性が見込まれる事業
(2)バリューチェーンの川上・川下企業や異業種間企業の連携等、企業間の戦略的連携により新たな事業展開・成長性が見込まれる事業
(3)各種規制の緩和を通じて創造される新たな事業領域に取り組むもので、今後の成長性が見込まれる事業

 また、こうしたリスクマネー供給に加え、企業の皆様のご要望に応じて、企業間の戦略的連携(異業種間連携含む)等のためのアドバイザリー機能のご提供、DBJが別途開設する予定の「大手町イノベーション・ハブ」(注2)の活用等も行い、オープン・イノベーションの推進もサポートしてまいります。
 なお、当ファンドの創設および運営にあたっては、下記外部有識者をアドバイザーとして迎え、広くその知見を活用させて頂く予定にしております。


<アドバイザー>(五十音順、敬称略)
 ・紺野  登(多摩大学大学院教授、知識イノベーション研究所代表)
 ・堀井 秀之(東京大学大学院工学系研究科・工学部社会基盤学専攻・社会基盤学科教授)
 ・前野 隆司(慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科委員長兼教授)
 ・森  洋一(公認会計士)
  上記各氏に加え、他1名を予定

 (下記1名の就任につき、2013年5月13日に追記しました。)
 ・小笠原 敦 氏(文部科学省科学技術政策研究所科学技術動向研究センター長)


 DBJは、今後、当ファンドと、平成25年度に拡充する投融資プログラム(「DBJスマートジャパンプログラム」の継続、「インフラ強化支援プログラム」「成長産業立地支援プログラム」の創設(注3))を、わが国経済および企業成長に対して貢献するための、いわば車の両輪として、意欲的に活用してまいります。


(注1)平成25年1月11日付プレスリリース「「競争力強化に関する研究会」中間報告を受けたDBJの具体的取り組みについて」参照。
(注2)「大手町イノベーション・ハブ」:企業間連携等を促進する目的で開設予定の「場」。
(注3)平成25年3月12日付プレスリリース「投融資プログラムの拡充について」参照。



【お問い合わせ先】
経営企画部 広報・CSR室  電話番号03-3244-1180
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