東日本大震災復興ファンドによる森下水産(株)への融資実施について

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)と株式会社岩手銀行(代表取締役頭取:高橋真裕、以下「岩手銀行」という。)が共同で出資する東日本大震災復興ファンド「岩手元気いっぱい投資事業有限責任組合」(以下「当ファンド」という。)は、森下水産株式会社(本社:岩手県大船渡市、代表取締役社長:森下幹生、以下「当社」という。)に対して5千万円の融資を実施しました。

 当ファンドは、地域事情に精通するとともに被災地域に広範なネットワークを有する岩手銀行と投融資一体型の金融サービスを提供するDBJの連携のもと、東日本大震災の被災企業に対する復興資金の供与を通じ、被災地域の早期復興支援を図るため平成23年8月に設立されました。

 当社は、昭和57年8月に設立された水産加工メーカーです。大船渡市内の工場で唯一HACCP(注)認定を取得しており、大手水産加工メーカーが要求する高い品質レベルを満たす衛生管理、生産技術に定評があります。
 東日本大震災では、本社工場が全壊するなど大きな被害を受けましたが、平成23年7月には一部生産を再開するなど早期の復旧を果たし、現在では震災前の生産能力を回復しています。
 今後は、三陸の幸を使用した、加工度の高いより高付加価値の製品を提供すべく、新工場の建設が進められており、雇用を含めた地域経済の活性化、ひいては地域経済の復興へのさらなる貢献が期待されます。

 本件は、当社のこのような取り組みを支援すべく、安定的な長期資金を供給するものであり、当ファンドの趣旨に合致するものとして実施されたものです。

 DBJと岩手銀行は、引き続き、当ファンドによる被災企業への投融資等を通じ、被災地域の復興を支援してまいります。

(注)「HACCP」:「Hazard Analysis Critical Control Point」の略。食品の原料の受け入れから製造・出荷までのすべての工程において、危害の発生を防止するための重要ポイントを継続的に監視・記録する衛生管理手法のこと(厚生労働省HPより引用)。

〔ファンドの概要〕
 (1)名称岩手元気いっぱい投資事業有限責任組合
 (2)規模50億円(当初)
 (3)設立平成23年8月3日
 (4)出資者無限責任組合員(GP):(株)東北復興パートナーズ
有限責任組合員(LP):DBJ、岩手銀行
 (5)期間投資期間3年、存続期間10年(但し、必要があれば、投資期間で2年以内、
存続期間で5年以内の延長を行うこともあります。)


【ファンドのスキーム図】0000009331_img1.gif



【お問い合わせ先】
 東北支店 企画調査課 電話番号022-227-8182
 

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