三菱重工航空エンジン(株)に対し、競争力強化ファンドを通じたリスクマネー供給および産業競争力強化法に基づくツーステップ・ローンを実施-わが国の産業競争力強化に向けた取り組みに金融面から貢献-

 株式会社日本政策投資銀行(代表取締役社長:橋本徹、以下「DBJ」という。)は、民間航空エンジン事業の新会社「三菱重工航空エンジン株式会社」(本社:愛知県小牧市、代表取締役社長:島内克幸、以下「当社」という。)に対し、先に公表した「競争力強化ファンド」を活用した資本参加に加え、産業競争力強化法に基づくツーステップ・ローン(事業再編促進業務(注))により融資を実施しました。なお、本件は事業再編促進業務を活用する第1号案件となります。

 当社は、平成26年10月1日に、三菱重工業株式会社(以下「三菱重工」という。)が営む民間航空エンジン事業を会社分割により承継して発足した事業会社です。株式会社IHI(以下「IHI」という。)は、当社に資本参加するとともに、当社との長期的な生産連携体制を構築します。当社は、生産量の増加が見込まれる低圧タービンブレードにおいて世界有数の生産能力を持つIHIと生産連携すること、および三菱重工の支援を通じた取引企業のクラスター化により構築されるエンジン部品製造の一貫生産体制を通じ、競争力の強化および国際マーケットでの存在感を高めていくことを企図しています。

 本件は、平成26年9月25日に経済産業省から特定事業再編計画の認定を受けたことを踏まえ、DBJが長年行ってきた事業再編への取り組みおよび日本の航空機産業に対する継続的なサポートによって蓄積してきた知見を生かし、両社の連携意義ならびに産業競争力向上を評価し、融資を実施したものです。

 民間航空エンジン市場は、新興国を中心とした旺盛な需要を背景に新規開発が相次いでおり、今後確実な伸長が見込まれています。DBJは、わが国航空エンジン業界を代表する2社が連携する取り組みに対し、「競争力強化ファンド」を活用したリスクマネー供給に加え、産業競争力強化法に基づくツーステップ・ローン(事業再編促進業務)により、裾野産業を含めたわが国航空エンジン業界全体の新たな価値の創出・国際競争力強化に貢献してまいります。

(注)産業競争力強化法に基づく特定事業再編計画等の認定を受けた者に対して、指定金融機関が、必要な資金をツーステップ・ローンにより供給する業務。DBJは現在唯一の指定金融機関。

【お問い合わせ先】
 企業金融第1部 電話番号03-3244-1680
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