当社は、自動車向けゴムおよび合成樹脂製品の製造販売を主な内容として事業活動を展開しており、主力製品である車体シール部品を中心として、供給先である自動車メーカーとの歴年の取引実績に培われた強固な事業基盤を有しています。近時は自動車メーカーの海外生産展開に合わせたグローバルな生産体制の構築を進め、これらの海外拠点において新規顧客に対する拡販活動に注力しつつあり、中長期的なビジョンとして「日・米・欧の主要な自動車メーカーに全リージョンで取引する真のグローバル・サプライヤー」となることを目指しています。
一方、当社を取り巻く事業環境は急速に変化してきています。自動車メーカーにおいては、近年のグローバルモデルの増加に伴い、生産・開発や購買・調達のグローバル化を急速に進めており、車体シール等の自動車部品業界におけるサプライヤーに対してもグローバル全拠点に対して均一な品質の部品を供給する能力への期待が一段と高まっています。また、車体シール業界においては、既に欧米系サプライヤーを中心とする再編や買収といった合従連衡も起きつつあります。現段階においては、自動車メーカー側のグローバル購買・調達の期待に対して、全ての地域において十分に応えられるサプライヤーは存在しないことから、グローバルな供給能力や経営基盤等を強化することによる将来的な成長機会は非常に大きいと考えられます。
DBJは、上記のような事業環境を踏まえ、これまでの当社の独自の取り組みに加えて、DBJの有するリソースも活用しつつ、グローバルな生産・営業体制や経営管理基盤の構築等の追加的な施策を大胆かつ機動的に行いながら非連続的な進化・成長を目指すことが、当社が中長期的に目指す真のグローバル・サプライヤーとしてのポジションを盤石なものにするために必要であると考えています。DBJと当社は、当該取組みに関して協議を重ねた結果、これらの追加施策を集中的かつ迅速に実行するためには、本公開買付けおよびその後の一連の取引による非公開化（以下「本取引」という。）を通じて当社の資本構成を再構成し、シンプルかつ中長期的な視野に立った株主体制を構築することが最善の手段であると考えるに至りました。加えて、当社の筆頭株主であり、主要顧客でもある日産自動車株式会社（以下「日産自動車」）も、DBJとの強固な協業を通じて、当社がサプライヤーとしての競争力を更に強化するという本取引の狙いと方向性について賛同しており、また、第二位株主である東洋ゴム工業株式会社（以下「東洋ゴム」）もDBJからの当社株式の売却提案に賛同しています。
当社は、平成28年3月11日開催の取締役会において、本公開買付けに賛同の意見を表明するとともに、当社の株主および新株予約権者の皆様に対して本公開買付けへの応募を推奨する旨を決議しました。また、VGH第一号は、平成28年3月11日付で、日産自動車及び東洋ゴムとの間で、両株主が保有する当社株式の全てについて、本公開買付けに応募することを内容とする公開買付応募契約をそれぞれ締結しました。
DBJは、「成長戦略支援のための付加価値創造エクイティ投資（VG投資プログラム）（注2）」の一環として、本公開買付けに伴う資金を拠出すると共に、DBJが有する人的リソース、ノウハウ、成長資金サポート等を提供することで、追加的施策等を推進し、当社が真のグローバル・サプライヤーとなるための企業価値向上に貢献してまいります。
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（注1）本公開買付けは、日本および中国を含む諸外国の競争法その他の法令等に基づき必要な手続および対応が完了することその他一定の条件が充足された場合に、関係者の同意を得た後、速やかに実施することを予定しており、本日現在、平成28年7月上旬には本公開買付けを開始することを目指しています。もっとも、国内外の競争当局における手続等に要する期間を正確に予想することは困難であり、本公開買付けの日程につきましては、決定次第速やかにお知らせいたします。その他、「鬼怒川ゴム工業株式会社の株券等に対する公開買付け」の詳細については、関連PDFをご覧ください。
（注2）「成長戦略支援のための付加価値創造型エクイティ投資（VG投資プログラム）」の取組みについては、関連PDFをご覧ください。
【お問い合わせ先】
企業投資部 電話番号03-3244-1140