日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成15年2月20日
  • 日本政策投資銀行

日本政策投資銀行・みずほコーポレート銀行が協調して
イズミ工業(株)に対し再生計画早期終結のための融資枠を設定

<概 要>

借入人 : イズミ工業株式会社
(本社:埼玉県桶川市、アイヴァン・レネハン社長、資本金1,250百万円、従業員グループ計1,120名)
事業内容 : 自動車及び各種内燃機用ピストン・シリンダーライナー等の製造
融資契約日 : 平成15年2月20日
融資形態 : タームローン及び運転資金融資枠
  1. 日本政策投資銀行及びみずほコーポレート銀行は、本日、イズミ工業(株)に対して再生計画早期終結のための融資枠を協調して設定しました。
  2. 当社は、平成14年2月27日に連結子会社2社とともに民事再生手続きの申立てを行いましたが、
    1. (1) 発行済み株式の100%減資及び独マーレ社グループによる100%増資引受
    2. (2) ピストン事業への経営資源集中、桶川工場の売却、不採算品からの撤退、経費削減等の業務効率化
    3. (3) 世界トップのピストンメーカーである独マーレ社の支援・連携による相乗効果の発揮
    等の事業計画に基づく再生計画案を策定、平成14年11月の債権者集会で100%近い賛成により即日認可決定を得ました。
    その後当社は、早期の再生債権完済と再生終結に向けて、減増資やリストラを行い、再建を進めてきました。本件は、当社が再生計画に基づき必要なリストラやスポンサー支援を実現し、今後も継続的に一定の収益を確保することが見込まれることから、日本政策投資銀行及びみずほコーポレート銀行が協調して、再生債権・別除権付債権一括弁済と今後の経営安定化に必要な融資枠を設定するものです。これにより当社は、申立て後1年足らずで再生債権等の弁済を完了し、民事再生手続きを終結することになります。
  3. 本件融資は、これまで当社と取引関係のなかった日本政策投資銀行とみずほコーポレート銀行との共同アレンジによって組成されたもので、両行が今後の当社経営安定化のための仕組みを再生計画案作成段階から共同検討し、認可決定後4ヶ月足らずで、既存再生債権・別除権付債権一括弁済のための融資枠を約諾している我が国初のスピード再生型ファイナンスです。また事業の収益性に依拠したキャッシュフローファイナンスの手法を用いた新しい融資方式で、みずほコーポレート銀行をエージェントとするシンジケート・ローン形式での融資スキームとなっています。
  4. 今回の再生債権等一括弁済と民事再生手続きの早期終結により、既存債権者は不良債権の早期回収を実現するとともに、当社の事業基盤の一層の維持・強化が図られ、我が国の産業再生・国際競争力強化に寄与することが期待されます。
<お問い合わせ先>
日本政策投資銀行   プロジェクトファイナンス部   TEL 03-3244-1613
みずほコーポレート銀行   管理部(広報)   TEL 03-5252-6574