- News Release
- 平成15年2月28日
(株)新潟鐵工所チクサン・ウェル事業の
事業承継会社に対するファイナンスについて
- 日本政策投資銀行は、(株)新潟鐵工所の各事業部門のうち、同社のチクサン・ウェル事業(流体荷役装置(ローディングアーム)等の製造・販売事業)の円滑な承継、事業の再生、雇用の維持・確保を支援するため、同事業を承継する受皿会社ニイガタ・ローディング・システムズ(株)に対する融資を実施致しました。
- (株)新潟鐵工所は、平成13年11月27日に会社更生手続の申立を致しましたが、当行は同社に対し、平成13年12月26日に会社更生手続中において各事業部門の事業価値を維持するためのDIPファイナンス(融資枠50億円)を実施致しました。その後、管財人の方々のご努力により、同社は、迅速にほぼ全事業部門について新スポンサー企業が決定し、平成14年12月26日には既存債権者等利害関係者の理解を得て更生計画が認可され、同日に東京地方裁判所より更生計画の認可決定を受けております。このようにDIPファイナンスや各事業部門を最有効利用できる事業スポンサーによる M&Aの手法を活用した本件は、我が国における事業再生の一つのモデルケースとなるものと思われます。
(既に、同社原動機事業及び車両・新交通事業については、石川島播磨重工業(株)の子会社である新潟原動機(株)及び新潟トランシス(株)により事業承継が実施されており、当行も出融資を通じた事業再生支援を行っております。)
- 上記事業に引き続き、平成15年2月26日には、チクサン・ウェル事業について、同事業の総販売代理店であった東京貿易(株)が主体的となり、日本車輌製造(株)の協力のもとで設立した受皿会社ニイガタ・ローディング・システムズ(株)に対する営業譲渡が実施され、事業及び従業員が承継されることとなります。
当行は、本件融資を実施することで(株)新潟鐵工所の事業部門の再生、ひいては我が国における産業再編および地域経済の活性化に貢献することを望むものであります。
- 今後、新事業者の下で当事業が再生され、もって雇用の維持・確保、地域経済の発展が図られることが期待されます。
当行としても今後とも、このような事業再生および産業再編に資するような事業に対して、積極的に出融資を行っていく所存です。
- 【問い合わせ先】
- 日本政策投資銀行 事業再生部 TEL 03-3244-1351
以 上
参考1:事業承継する受皿会社の概要及び日本政策投資銀行による融資の概要
会社名: | ニイガタ・ローディング・システムズ株式会社 (本社:東京都中央区、代表取締役:井口孝夫、従業員:約120名) |
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資本金: | 4億円(株主:東京貿易(株)(62.5%)及び日本車輌製造(株)(37.5%)) |
営業譲渡予定日:平成15年2月26日 | |
事業内容:ローディングアーム(流体荷役装置)、各種配管用継ぎ手等の製造・販売 | |
日本政策投資銀行による融資額:約5億円 |
参考2:(株)新潟鐵工所のスポンサー状況
(本体)
事業部門 | 製品ライン・ 提供サービス等 |
スポンサー候補企業名 |
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原動機 | 原動機及び付帯機器等 | 石川島播磨重工業(株) |
エンジニアリング | 石油・石化 | (タンク)新興プランテック(株) |
(その他)- | ||
医薬・産業 | 石川島プラントエンジニアリング(株) | |
環境 | 日立造船(株) | |
(灰溶融)(株)協和エクシオ | ||
新交通システム | 石川島播磨重工業(株) | |
ニコ | 動力伝達装置(ギア等) | (株)日立インダストリイズ |
構機 | 車両 | 石川島播磨重工業(株) |
除雪関連 | (圧雪車)(株)大原鉄工所 | |
石川島播磨重工業(株) | ||
建設機械 | 住友建機(株)(アスファルト・フィニッシャー) 日工(株)(アスファルト・プラント) |
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造船 | 造船 | 三井造船(株) |
チクサン・ウエル | ローディングアーム等 | 東京貿易(株) 日本車輌製造(株) |
(関係会社)
原動機 | 新潟原動機サービス | 石川島播磨重工業(株) |
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ニイガタディーゼル部品販売 | ||
ニコ精密機器 | ||
機械 | 新潟鐵工工作機械 新潟鐵工成形機 ニイガタ・マシンサービス ニイガタ機電 |
新日本工機(株) |