日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成14年4月1日
  • 日本政策投資銀行

日本政策投資銀行、(株)マイカル九州に九州地域初のDIPファイナンス決定
累計20億円の融資引き出し枠を設定

<概要>

借入人 : (株)マイカル九州(本社:福岡県福岡市、資本金4億円、従業員約600名(パート込み約2,900名))
事業内容 : 小売業(九州地域において「サティ」11店舗を展開)
融資契約日 : 平成14年3月29 日、融資引き出し枠:累計20億円
  1. 日本政策投資銀行は、(株)マイカル九州に対する事業再生融資を決定いたしました。

    当社は、平成13年10月1日の民事再生手続開始決定を受けて、現在、再建に向けて再生手続きが進められています。本件は、再建が軌道にのるまでの間、事業価値を保全するためのいわゆるDIPファイナンスにあたり、九州地域初の案件になります。

  2. 当社は、親会社(株)マイカルの民事再生手続申し立てに伴い、(株)マイカルと同日に民事再生申し立てに至ったもので、現在東京地方裁判所にて手続きが進められていますが、当面の運転資金確保が重要となっています。
  3. 本件融資は、当社の店舗の中にキャッシュフローを生み出しているものが相当程度存在していることに鑑み、その事業価値を維持し、事業の継続を図る観点から決定したものです。
  4. 当社は今般の融資枠設定により、平成14年9月までの間に累計20億円の融資引き出し枠を得て、担保の範囲内で融資を受けられることになります。

    なお、本件融資は、当社の事業継続によって発生するクレジットカード会社向け売掛債権を担保とすることにより債権保全を図っております。

  5. 当社では再生計画(案)を策定しており、今後、スポンサーの選定等再生手続が具体化するものと思われますが、当行では、債権者等利害関係人への適切な情報開示等を通じて関係者間での信頼関係を構築し、円滑な再建が進むことを期待しています。
  6. 当行は、再生手続申立後、当面の運転資金を供給することにより、関係者による検討・協議のための時間を確保し、適切な再生計画の策定及び遂行に至るまでの間の事業価値を保全することが、DIPファイナンスを行う目的の一つと考えています。
【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 プロジェクトファイナンス部
Tel 03-3244-1603