日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成14年4月30日
  • 日本政策投資銀行

(株)福岡クリーンエナジー向けプロジェクトファイナンス実行

日本政策投資銀行(以下「政策銀行」)とみずほコーポレート銀行を共同主幹事銀行とし、福岡銀行(幹事銀行)、三井住友銀行、西日本銀行、山口銀行、福岡シティ銀行、住友信託銀行が加わった銀行団8行は、本日、株式会社福岡クリーンエナジーの廃棄物処理事業へのプロジェクトファイナンスを実行しました。

本プロジェクトは、福岡市及び九州電力株式会社(以下「九州電力」)の共同出資により平成12年10月に設立された株式会社福岡クリーンエナジーが、福岡市の廃棄物処理施設「新東部工場」の建設・運営をPFI的手法により実施するもので、今後25年間に亘り、福岡市で発生する一般廃棄物を受け入れ中間処理を行うとともに、その余熱を利用して発電を行い九州電力等に電力の販売を行うものです。

資金調達に際しては、プロジェクト総額が大きいため、事業関係者間のリスク分担を明確にし、長期にわたる事業運営を安定化すべく、プロジェクトファイナンス方式(*1)を採用しており、福岡市からのごみ処理委託料及び九州電力からの売電料金を原資として返済を受けるスキームで、福岡市及び九州電力と銀行団との間で締結された直接契約を含む各種契約により関係者間の役割分担を明確にし、事業の円滑な遂行を図っています。

このプロジェクトは、我が国の廃棄物処理事業プロジェクトファイナンスとして過去最大規模であるとともに、自治体と電力会社が共同事業者となる全国初の廃棄物処理・発電プロジェクトであり、一般廃棄物の適正処理及びサーマルリサイクルの推進と民間資金の活用による財政負担の平準化等を目的として、PFI的手法により民間の資金力、技術的能力及び経営能力を活用した効率的かつ効果的な運営が期待されています。

環境への負荷の軽減や資源・エネルギーの循環を考慮した廃棄物処理の必要性の高まりから、日本のごみ発電は新エネルギーとして期待されており、このプロジェクトも、廃棄物処理施設整備費(民間資金活用型社会資本整備事業)国庫補助金や政策銀行の融資制度等の公的支援を活用して進められています。

政策銀行とみずほコーポレート銀行は、本プロジェクトの共同主幹事銀行として、共同出資者の福岡市及び九州電力とともに、本件事業に最適な仕組みとして今回のプロジェクトファイナンスを構築しました。みずほコーポレート銀行等を幹事銀行とする民間銀行団と政策銀行で総額263億円の協調融資枠を設定しています。

  1. *1 プロジェクトファイナンス方式:事業性を見極め、プロジェクト会社が生み出すキャッシュフローを返済原資とし、出資者の保証を前提としない有担保の融資方式
【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 九州支店 Tel 092-741-7735
プロジェクトファイナンス部 Tel 03-3244-1613