日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成14年6月11日
  • 日本政策投資銀行

神奈川県立近代美術館PFIでプロジェクトファイナンスをアレンジ

日本政策投資銀行は、神奈川県立近代美術館PFI案件において、伊藤忠商事、戸田建設、ハリマビステム、センチュリー・リーシング・システムが設立した特別目的会社 (株)モマ神奈川パートナーズ向けのプロジェクトファイナンスをアレンジし、この度、融資契約に調印しました。

本プロジェクトは、既存の鎌倉本館の維持管理に加え、葉山に近代美術館新館を建設、維持管理を30年間にわたって行うプロジェクトです。美術館整備事業を対象とした全国初のPFI事業としてマーケットの注目を集めた案件です。

案件概要:

1.概要

神奈川県立近代美術館の葉山新館(所在地:神奈川県三浦郡葉山町一色字三ヶ岡2208-1)を建設し、完成した施設を保有、維持管理、施設修繕、美術館支援(喫茶・レストラン等の管理運営、美術情報システムの整備・運用支援)、備品等整備を行い、その後平成45年3月末に神奈川県に無償譲渡(BOT方式)。既存鎌倉館については、本館(所在地:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-53)は平成28年3月末迄、別館(所在地:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1)は平成45年3月末迄維持管理を行う事業。

本事業は、「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(平成11年法律第117号、以下「PFI法」)」に基づき特定事業として選定され、実施される。

2.プロジェクトサイト

葉山新館    神奈川県三浦郡葉山町一色字三ヶ岡2208-1
(敷地面積15,398.26㎡、延床面積7,111.51㎡)
鎌倉館本館    神奈川県鎌倉市雪ノ下2-1-53
(敷地面積4,243.12㎡、延床面積2,435.04㎡)
別館    神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
(敷地面積4,937.94㎡、延床面積1,599.80㎡)

3.借入人

株式会社モマ神奈川パートナーズ

4.スポンサー

伊藤忠商事株式会社(30%)、戸田建設株式会社(30%)、株式会社ハリマビステム(30%)、センチュリー・リーシング・システム株式会社(10%)

5.プロジェクトコスト:約36億円
プロジェクトファイナンス金額:約29億円
(協調融資行:日本政策投資銀行、みずほコーポレート銀行)

6.本件のポイント

  • PFI法に基づき入札方式によって選定されたプロジェクトに対し、銀行がプロジェクトファイナンスをアレンジした典型的なPFI案件。
  • 県とSPCの間で締結される事業権契約の他、関係者協議会の設立、県と銀行団との間で締結される直接契約等により、官民の役割分担を明確化するとともに、長期にわたる事業運営を円滑化するための体制を構築。
  • 伊藤忠商事のマネジメント、戸田建設による建設、ハリマビステムによる維持管理、センチュリー・リーシング・システムによる機器リース、ホテルオークラエンタープライズによる飲食サービス提供等、関係者の適性に応じた役割分担を構築し、民間側のリスクも適切に分散。
【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 プロジェクトファイナンス部 Tel:03-3244-1598
都市開発部 Tel:03-3244-1718