日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成14年6月20日
  • 日本政策投資銀行

「大学ファンド(大学発ベンチャー・インキュベーション・ファンド)」
第1号の組成について

日本政策投資銀行は、(株)トランスサイエンスをファンドマネジャーに迎え、大学等の研究機関のビジネスシーズの事業化を主導する「トランスサイエンス壱号投資事業有限責任組合」を組成する。再生医療、ゲノム創薬、生体材料等を中心とするライフサイエンス技術のシーズを発掘し、出資を行うとともに、ビジネスプランの策定、経営チームの組成、戦略的な特許出願および管理、資金調達、大手事業会社との事業提携構築等について徹底した経営指導を行うハンズオン型のインキュベーション・ファンドとして「大学発ベンチャー」のスタートアップを支援する。

無限責任組合員(GP)としてファンド運営を執り行う(株)トランスサイエンスは、富士通(株)においてバイオインフォマティクス等 10数社のコーポレート・ベンチャー企業の経営支援を行った井上潔氏、経済産業省において神戸市先端医療センターの設立を支援した林幹浩氏が中心となり、平成13年12月に設立された。日本の先端医療研究をリードする超一流の教官陣、ライフサイエンス分野の第一人者である特許事務所代表者等を顧問、提携先に迎える万全の体制を整え、将来性の大きい再生医療、ゲノム創薬、生体材料分野において世界に飛躍する「大学発ベンチャー」の育成を目指す。年内にも4~5社の大学発ベンチャーの設立および資本参加を予定。

(株)トランスサイエンスは、日本政策投資銀行、日本生命グループ、みずほ銀行他の有限責任組合員(LP)と定期的な情報交換を行うとともに、投資先企業の成長のために積極的にアライアンスを進めてゆく考え。有限責任組合員も、投資先企業の成長促進に積極的に関与することができ、ライフサイエンスという将来有望な分野において、自身の新事業展開への寄与を期待することができる。

日本政策投資銀行は、同じく政府系の新規事業投資(株)と連携し、平成11年からハンズオン型のインキュベーション・ファンドの組成に取り組んでいるが、平成14年度は、特に「大学発ベンチャー」を重点課題として直接支援する形での調整を進めていた。

トランスサイエンス壱号投資事業有限責任組合の概要(計画)

投 資 対 象      大学等の研究機関の研究成果である技術シーズ等のビジネスシーズ
主な投資分野      再生医療、ゲノム創薬、生体材料等のライフサイエンス技術
ファンド総額      20億円
ファンド期間      10年間(2年間の延長条項付き)
G      P      (株)トランスサイエンス
(取締役会長:林幹浩、代表取締役社長:井上潔)
L      P      日本政策投資銀行、日本生命グループ、みずほ銀行他(募集中)
【お問い合せ先】
日本政策投資銀行 (新規事業部)
Tel:03-3244-1976