(1) 構造改革の促進に軸足をおいたメリハリのある投融資計画

1. （大項目）「経済活力創造」を（大項目）「構造改革・経済活力創造」に改称。
   14年度比80％の増額。
   既存制度の見直しにより、全体規模は14年度比▲1．8％（後述）。
2. 地方公共団体が行う公営事業の民間化等を支援する制度の創設等により、構造改革の促進に貢献

(2) リスクの高い分野への対応能力の強化　～ファンド機能の整備～

事業再生ファンド＊（拡充）、都市再生ファンド＊（新規）、大学発ベンチャーファンド（手当済）、京都メカニズム対応ファンド（新規）等を通じた、リスクテイク、金融ノウハウの提供

(3) 市場創造支援の強化

1. 金融デリバティブ等を利用した金融・資本市場の活性化スキームの創設＊、地域におけるコミュニティクレジットの利用促進、都市再生ファンド等の新たなファンドスキームの創設等、新しい市場を創造する取り組みへの注力
2. 従来行ってきた市場創造型政策金融機能（プロジェクトファイナンス、ＰＦＩ、ＤＩＰ、事業再生ファンド、大学発ベンチャーファンド等）への継続的取り組み
3. 地域金融機関との連携の一層の強化

(4) 民業補完の一層の徹底

1. 長期資金調達力の高い企業への融資比率の引き下げ
   社債格付ＡＡＡ格の企業に対する融資比率の上限を、原則として30％に制限してきたことに加え、社債格付がＡＡ、Ａ格の企業に対する融資比率の上限も、原則として40％に制限
2. 保証機能等の積極的活用
   平成15年度の保証業務目途額を1，000億円とし、保証機能の一層の活用に注力。社債取得機能も積極的に活用
3. 石炭火力発電所やリゾート関連融資制度等、融資対象事業の廃止及び市中金融機関との金利の整合性を確保するための金利水準の見直し等（合計約50項目）

(5) 適正な投融資規模の確保

(1) 事業再生，産業再編の促進、金融・資本市場活性化、構造改革の推進を通じた経済活力の創造

1. 事業再生ファンド＊（産業再編に資する事業を対象拡充）への出資　（別添1）
   産業投資特別会計からの増資500億円により、ファンド規模1，000億円を増額（合計規模2，000億円）
2. 金融・資本市場活性化制度の創設＊
   ＣＬＯを含むクレジットデリバティブの活用等による金融・資本市場の活性化のための金融スキームの構築
3. 事業再生支援融資制度（ＤＩＰ融資）の拡充＊
   私的整理ガイドラインの考え方に沿った広義の私的整理の対象追加等
4. 産業活力再生支援融資制度の創設　（別添2）
   改正産業活力再生特別措置法に対応。
5. 電源開発(株)の民営化を支援するための投融資制度を創設

(2) 都市再生の促進や地域連携の推進など、自立的な地域の創造

1. 公営事業民間化等促進融資制度の創設
   民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用しつつ、地方公共団体が行うバス・ガス等、公営事業の民間化等を支援するための制度の創設
2. 地域金融機能高度化融資制度の創設
   コミュニティクレジット等地域の自立的なビジネス・金融基盤（プラットフォーム）の整備
3. 地域競争力強化支援融資制度の拡充
   都道府県による独自の地域戦略（クラスター戦略・地域産業集積戦略等）への支援の強化
4. 都市再生ファンドへの出資＊　（別添3）
   メザニンの供給による都市再生プロジェクトへの支援。
   産業投資特別会計からの増資100億円により、ファンド規模200億円を確保
5. 都市再生関連融資制度の拡充＊
   都市再生ファンドの創設及び都市再生緊急整備地域内で行われる建築物整備事業の対象追加
6. ＰＦＩへの積極的取り組みの継続。ＰＦＩ無利子融資制度の大幅増額（14年度80億円→15年度150億円）
7. 北海道等を支援するための寒冷地産業活動活性化融資制度の拡充、文化関連施設整備に向けた制度の手当

(3) 京都議定書の批准を受けた環境問題への対処など、豊かな生活の創造

1. 京都メカニズムに対する支援
   京都メカニズムを活用した温室効果ガス削減のためのファンド制度の創設
2. 新エネルギー開発融資制度の拡充
   バイオマス、雪氷熱利用を対象に追加
3. 環境低負荷型自動車普及促進制度の拡充
   低ＰＭ車を対象追加
4. 関西国際空港2期工事に対応する融資制度の措置
5. 地上デジタル放送の推進のための社会資本整備促進融資制度の拡充