日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成16年10月4日
  • 日本政策投資銀行

SOHOコンバージョン事業への初の融資実行について

  1. 日本政策投資銀行は、この度、世田谷区の事業である世田谷ものづくり学校に関して融資を実施致しました。本件は、SOHOコンバージョン事業に対する、初めての融資実行案件です。
  2. 世田谷ものづくり学校は、統合され廃校となった旧池尻中学校を民間事業者(イデーアールプロジェクト(株))のノウハウを活用し、デザインやものづくりの拠点として再生する事業です。廃校活用事業において、民間事業者によるコンバージョンおよび全体運営が行われるのは、都内では初の試みです。
  3. イデーアールプロジェクト(株)は、(株)イデーと複数のデザイナーやクリエイターが協働して都市再生を進める新事業であるアールプロジェクトの中核として設立された企業です。世田谷ものづくり学校では、廃校校舎のコンバージョンと資金調達、デザイン分野の創業支援、ワークショップの実施など、事業の立ち上げから運営までを一貫して当社が担うこととなります。
  4. 日本政策投資銀行は、平成15年11月首都圏企画室内にSOHOコンバージョン支援センターを設立、以来、地域の負の資産である不稼働物件を正の資産として有効活用するSOHOコンバージョン事業とそのマネジメント手法である家守事業の普及を支援してまいりました。本件は融資第一号案件としてイデーアールプロジェクト(株)にコンバージョン事業資金を提供するものであり、融資制度としては「ストック・ライフサイクル・マネジメント事業制度」を初めて適用しています。
  5. 日本政策投資銀行は、今後も、起業家の育成等を通じ地域の活性化に寄与し、既存資産の有効活用による環境対策にも資するSOHOコンバージョン事業の普及を支援してまいります。

イデーアールプロジェクト 旧池尻中学校コンバージョン事業の概要

● 事業概要

H16/3末に廃校となった世田谷区立池尻中学校の校舎を民間事業者であるイデーアールプロジェクト(株)((株)イデー子会社)が区から賃借し、SOHO等向けに改装(コンバージョン)しテナントへサブリースする事業。民間事業者が主体となって行う廃校活用は都内初(都内では過去5年間で58の小中学校が廃校)。

● 施設概要

施設名: 「世田谷ものづくり学校」
開業日: 平成16年10月1日
建物面積: 校舎3,343㎡(RC造3階建て)
1階: ギャラリーや試写室、工房、カフェなど一般市民も利用可能なフロア、企画展やワークショップなどが随時開催予定
2階: 建築・家具・プロダクトなどに携わるクリエイターのワーキングスペース
3階: 映画・映像関係・Webなどのメディアに携わるクリエイターのワーキングスペース

● 融資内容

融資金額: 20百万円
対象事業: 旧世田谷区池尻中学校校舎SOHO等コンバージョン工事
金利: 政策金利Ⅰ(→優遇金利)
政策面の評価:
 弊行が支援するSOHOコンバージョン事業における融資第1号
PPP案件(公有資産の有効活用)
既存資産の有効活用による環境負荷低減
インキュベーション機能による新規創業支援
コミュニティ活性化を図る市民交流機能

以上