日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成17年5月18日
  • 日本政策投資銀行

医療法人社団健脳会の事業再生に係る協調融資について

  1. 千葉興業銀行及び日本政策投資銀行は、今般、医療法人社団健脳会(以下「健脳会」)の事業再生に係る協調融資を行うことを決定し、関係者との間で総額660百万円のシンジケート・ローン契約を締結しました。
  2. 健脳会は、過去に行った過大な設備投資負担や業務管理の問題等から過剰債務を抱えておりましたが、平成12年より院長として病院業務の改善に取り組んできた湧井健治氏が今般、新理事長に就任し、より一層の業務改善を進めるとともに、本件融資により既存の借入金を返済するなどして財務内容の改善および資金繰りの安定化を図り、地域に根ざした急性期病院として再生を図ることとなりました。
  3. 本件協調融資は、医療ビジネスのアドバイザーであるKPMGヘルスケアジャパン株式会社(以下「KPMG」)とも協力しつつ、千葉興業銀行及び日本政策投資銀行の共同アレンジによって組成されたシンジケート・ローンであり、銀行団は、主として以下の点を評価して融資を決定しました。
    • 千葉市及びその周辺地域を診療圏とする脳神経外科専門病院として、従前より地域医療機関としての高い評価を得てきたこと
    • 湧井新理事長の下、KPMGの協力も得て急性期病院としての取組を強化することにより、周辺医療機関などの関係機関および地域住民からも高い支持を得ていること
    • 販管費の削減や人員配置の適正化等を通じたコストカットにも取り組み、経営効率化が図られつつあること
  4. 本件シンジケート・ローン契約には、債権者が医療法人に対し適切なモニタリング機能を発揮できるようなコベナンツ等の仕組みが規定されております。銀行団は今後、健脳会を先行事例として、医療法人による資金調達手段の多様化および地域医療体制の維持・発展に資する取組を強化してまいる所存です。