日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年2月14日
  • 日本政策投資銀行

太洋電機産業(株)のMEBOに対し、常陽銀行と協調でシンジケート・ローンを実施
~アドバイザリー業務と併せてトータルなソリューションを提供~

  1. 常陽銀行(頭取:鬼澤邦夫)及び日本政策投資銀行(総裁:小村武)は、平成19年2月1日、太洋電機産業(株)(創業:昭和29年、代表取締役:村田隼人、本社:東京都荒川区、http://www.taiyo-e.co.jp/)が実施したMEBOに対し、共同アレンジメントによるシンジケート・ローンを実施しました。
  2. 太洋電機産業は、建築設備制御装置、印刷機器制御装置の製造・販売を主業としています。主力商品であるグラビア印刷機自動見当合わせ装置(商品名:カラコン)は、昭和33年に国内で初めて当社が販売して以来、内外でトップメーカーとしての地位を占めています。
  3. 今回のMEBOにより、自立への高い意欲を持つ当社経営陣と社員が中心となって設立した新会社が、当社の大株主であった野村プリンシパル・ファイナンスから全事業を承継しました。今後は、経営陣と社員が一丸となり、独立系の技術指向型企業として生まれ変わった当社の企業価値を創造していくことが期待されています。
  4. 今般のMEBOに当たり、日本政策投資銀行は常陽銀行とともに現経営陣のアドバイザーとして、新会社設立から事業承継のスキーム作り、既存株主である野村プリンシパル・ファイナンスとの交渉等、プロセス全般をサポートしました。

    また、設立間もない当社がMEBOに要した資金調達において、当社事業がもたらすキャッシュフローをベースとした事業価値に着目してシンジケート・ローンを組成しました。

  5. 融資にあたり、当行が評価したのは以下のポイントです。
    • (1) 長い業歴によって築かれた強固な顧客基盤
    • (2) 顧客ニーズに応える中で高められた技術品質と商品開発力
    • (3) 上記2点に裏打ちされた、ニッチ市場における当社の圧倒的な存在感
    • (4) 現状に満足せず、産学連携等による技術開発力深化・海外展開を指向する成長意欲
  6. 日本政策投資銀行は、今後も地域金融機関と協調しつつ、企業の経営ニーズ、多様化する資金ニーズをトータルに支援して参ります。

<概要>

(借入人) 太洋電機産業承継準備会社1号(株)(本社:東京都荒川区、資本金85百万円、従業員79名。借入人はMEBO実施後、太洋電機産業(株)に商号変更)
(主要事業) 建築設備制御装置、印刷機器制御装置の製造販売

※MEBO(Management Employee Buy-Out):経営陣と従業員が共同で所属する企業や事業部門を買収して独立すること。M&Aの手法の一つ。