日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年3月23日
  • 日本政策投資銀行

日本フィルム(株)に対し、環境格付に基づく融資を実施
~再チャレンジで初の格付取得を達成~

  1. 日本政策投資銀行は平成19年2月、「環境配慮型経営促進事業」融資制度の対象として、日本フィルム(株)(本社:大分県大分市)を選定し、融資を実行しました。大分県では初の当該融資制度対象の融資実行です。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化して優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 今回の評価対象となった日本フィルム(株)は、「工夫は無限」をスローガンに掲げる田北社長の強力なリーダーシップのもと、安全グリップ付ごみ袋(2003年度グッドデザイン賞受賞)等商品開発力を有する自治体指定ごみ袋等の製造を行うプラスチック加工メーカーです(創立:昭和47年)。

    当社は、簡易ラベルの自治体指定ごみ袋やトイレットペーパー包装袋のリユース製品等様々な環境負荷低減型の製品を開発していますが、環境方針の作成や目標・計画策定等環境問題に関するコーポレートガバナンス整備の途中であったこともあり平成17年1月に行った環境スクリーニングでは適格とする認定ラインまで達していませんでした。その後、全社ベースで中長期環境目標をたてて管理を行い、内部監査制度を設けて全従業員の環境意識向上に努めるなどの取組を行い、環境経営マネジメントシステムの基盤を構築、またモーダルシフト等外部事業者との連携でも環境負荷低減に努め、さらに地道な資源有効活用による実質ゼロエミッションを達成するなど環境経営の改善に努めた結果、今回の評価で格付を認定することとなりました。このように環境経営の改善を行い、格付の再チャレンジを行って格付認定に至ったのは本制度の開始以降初めてのことです。

    今後も地球温暖化対策等の具体的な環境パフォーマンス改善に向けた着実な取り組みにより、地域においてモデル的役割を果たすことが期待されるところです。

  4. 当行では、現在本制度について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しており、88件(本件を含む)の融資(及び保証)を実行しています。業種構成も、本件に代表される製造業を始め、小売業やリース業など非製造業へも一層の広がりをみせています。今後も、多様な業種特性を踏まえて、適切な環境配慮型経営の評価に努めて参ります。

以上