日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成19年3月29日
  • 日本政策投資銀行

みなと銀行、中国銀行と連携し、
(株)赤松工業に対し、知的財産権を担保に協調融資を実施

  1. (株)みなと銀行、(株)中国銀行、及び日本政策投資銀行は、このたび(株)赤松工業(本社:兵庫県赤穂市)の行う開発投資に対して、3行協調では初の知的財産権を担保に融資を実施しました。
  2. (株)赤松工業は(以下、赤松工業)、昭和47年に現社長の赤松政忠氏が兵庫県赤穂市にて創業し、プラント機器・燃焼炉の製作・据付作業を主業としております。平成15年からは燃焼炉の製作で培った技術を用いて研究を重ね、吸着力が優れた炭化綿の開発に成功しました。赤松工業が開発した炭化綿は、従来の温度帯よりも高温で炭化されるため他の炭素素材と比べて高い吸着力がある点、原綿を炭化することから安定した品質を出せる点、に強みを有しております。
  3. 今般の融資は、この炭化綿を農業資材として事業化するための開発資金等を提供するものです。赤松工業が開発した農業資材「カビ取りマッセ」は、農薬を用いずにカビ類を吸着するシートで、IPM(※)の一役を担うカビ類の物理的防除による温室内環境改善資材として高い注目を集めています。

    ※Integrated Pest Management(総合的病害虫・雑草管理)の略で、農業生産の安定確保を図ることを基本目標に据え、食の安全・安心や環境にも配慮した病害虫防除技術の確立及び普及推進を目指す政策

  4. これまで日本政策投資銀行は、赤松工業の炭化綿事業について、技術事業化支援センターを通じた調査を平成16年に、またみなと銀行と連携して創設した「みなと元気ファンド」を通じた出資を平成18年に行うなど、多面的な支援を行ってきました。
  5. みなと銀行は、「地域密着型金融推進計画」の中で創業・新事業支援機能の強化を目標に掲げ、本件や「みなと元気ファンド」の創設など、日本政策投資銀行との連携を進めてきました。また、中国銀行も、同計画の中で創業・新事業支援機能等の強化を目指している中で、今般の融資は中国銀行として知的財産権を評価した初の融資実行となりました。日本政策投資銀行は、今後も新産業の創出・活性化を推進し、高い成長性が見込まれる企業に対する多様な資金調達支援を行うべく、両行との連携を更に強化していく考えです。

以上