日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成18年8月8日
  • 日本政策投資銀行

フィリップスライティング(株)のMBOに係る
河北ライティングソリューションズ(株)への協調融資を実行

  1. 七十七銀行(頭取:鎌田 宏)、石巻信用金庫(理事長:高橋 賢志)及び日本政策投資銀行東北支店(支店長:渡部 速夫)は、このたび、フィリップスライティング(株)(以下「PLK」)のMBOに係る協調融資を実行しました。本件協調融資は、東北地域の金融機関と日本政策投資銀行による初のMBO案件であります。

    ※ Management Buy-Out 事業買収に関わる資金調達手段の一つ。一定のキャッシュフローを生み出す事業を、経営陣が当該事業の資産を担保に調達した借入金を利用して取得するファイナンス手法

  2. PLKはオランダに本社を置く総合電機メーカーのフィリップスの子会社で、フィリップスグループ内においては、日本国内唯一のハロゲン電球製造工場の位置づけにありました。

    今般のMBOは、今後の事業拡大を考えた経営陣・全従業員によりPLKの事業を取得するもので、これにより、これまでの主力商品であるハロゲン電球に加えて、今後の成長が見込まれる放電灯市場への進出加速をも企図したものです。

  3. 本件協調融資は、七十七銀行、石巻信用金庫及び日本政策投資銀行により、事業価値に着目した「キャッシュフローレンディング」の考え方をベースに組成されたシンジケート・ローンです。

    銀行団は、主として以下の点を評価して、新会社に対する融資を決定しました。

    • 松井義明社長をはじめとした経営陣・従業員の事業独立への強い意志と高い計画性。加えて、今後とも製品供給を維持する等のフィリップスの友好的姿勢
    • 30年来の実績を有する当社製品の品質及びサービス体制への顧客の高い信頼
    • 医療機器、半導体熱源等で独自技術を有し、高い付加価値を生むことのできるハロゲン電球の商品力。加えて、今後の事業発展に不可欠な、放電灯の開発を可能とする技術的な基盤
  4. 七十七銀行及び石巻信用金庫は、中小企業金融の円滑化等を図るため地域密着型金融推進計画を策定しており、今般の協調融資は当計画の趣旨に基づき実行したものです。なお、本MBOにつきましては、日本政策投資銀行は親会社であるフィリップス側のアドバイザーとして、案件成立に向けアドバイスを提供させて頂きました。 七十七銀行、石巻信用金庫及び日本政策投資銀行は、地域経済の発展に資する企業の多様な資金調達ニーズに対応すべく、今後もこうした連携を図ってまいる所存です。

<概 要>

  • 借入人:河北ライティングソリューションズ(株)(本社:宮城県石巻市、資本金100百万円、従業員106名)
  • 事業内容:ハロゲン電球等の製造