- News Release
- 平成18年8月22日
日本初の本格的な「知財開発ファンド」を創設
~IPBの特許解析システムを活用し、有望・休眠特許の事業化を促進~
- 日本政策投資銀行(総裁:小村武)と株式会社アイ・ピー・ビー(IPB)(社長:増山博昭)は、日本の企業・大学・研究機関が有する優れた特許・技術(知的財産)や、有望だが生かし切れていない休眠特許を開発・事業化するための、日本初の本格的な「知財開発ファンド」を創設し、そのための運営会社「知財開発投資株式会社」を共同で設立しました。
- 現在、知的財産を核に産業の国際競争力を強化する「知的財産立国」の実現が叫ばれています。2003年に内閣府に知的財産戦略本部が設置されたほか、本年6月9日に発表された経済産業省による「新経済成長戦略」でも、知的財産の戦略的マネジメントの重要性が指摘されています。また、我が国では、年間約43万件の特許出願がなされておりますが、約3分の1が休眠特許であるとされ、知的財産の有効活用が急務となっています。今般、こうした「知的財産立国」、「新経済成長戦略」の実現を推進し、喫緊の課題に対応すべく、日本政策投資銀行は我が国の特許・技術評価機関のなかでも、トップクラスの先進的なビジネスモデルとシステムを有するIPBをパートナーに「知財開発ファンド」を立ち上げるものです。
- IPBは、①特許の情報解析、②特許の技術・市場性評価に加え、③特許の事業化のためのコンサルティングや計画立案、④特許の事業化に伴う特許の売買やライセンス仲介などを行う、特許・技術評価機関です。特にIPBは、①独自開発した650万件を超える特許情報の解析システム、IT技術により、30分~1時間で特許の新規性・類似特許群の中における位置づけを判断する「特許情報解析報告書」を作成可能なほか、②35名に及ぶ博士号クラスの特許・技術アナリストを有し、特許・技術の優位性などに関する定性的な分析・評価・格付け、事業化のためのコンサルティング・計画立案、企業の知的財産戦略の推進を総合的にサポートできる点に大きな強みを持つ、特許・技術評価機関です。
- 本ファンドは、こうしたIPBの特許解析にかかるIT技術、知的財産マネジメント能力に、日本政策投資銀行が有する金融ノウハウ・ネットワーク(ベンチャーファンド、事業再生ファンド、ストラクチャードファイナンス等)を融合させることで、従来型のベンチャーファンドとは一線を画し、①シーズ段階でのリスクマネー供給を可能とするほか、②既存企業への未利用特許の移転による新規事業創出・企業価値向上、③有望技術・特許を有するテクノロジー系企業(ベンチャー企業又は中小中堅技術基盤企業)への投資、④主に未利用の特許のトレーディング(売買)やライセンス等も行う、知的財産の開発・事業化に着目した日本初の本格的な知財開発ファンドとなっています。
- なお、本ファンドは少なくとも30億円以上を目途に創設し、日本政策投資銀行は最大で15億円を出資する予定です。
◆参考資料
<新会社・知財開発投資概要>
社名: | 知財開発投資株式会社 | ||||||||
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(英文表記): | Intellectual Properties Development & Investment, Inc. | ||||||||
所在地: | 東京都港区虎ノ門1-21-19 秀和第二虎ノ門ビル | ||||||||
設立年月日: | 2005年10月14日 | ||||||||
資本金: | 60百万円 | ||||||||
株主: | 日本政策投資銀行(50%) 、(株)アイ・ピー・ビー(50%) | ||||||||
主たる事業内容: | 投資事業組合の組成及び運営・管理、知的財産権への投資及び売買 | ||||||||
役員構成: |
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詳しくはホームページをご覧下さい。 http://www.ipdi.jp/
<(株)アイ・ピー・ビー概要>
アイ・ピー・ビーは、その必要性が認識されながらも、いまだその手法が確立されていない知的財産および知的財産を中核とする新規事業の価値評価および格付けを行うために必要な多角的システムの構築・運用を軸に、知的財産の戦略的活用を支援する全く新しいソリューションを提供するシステムオルガナイザーを目指しております。
詳しくはホームページをご覧下さい。 http://www.ipb.co.jp/