日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成18年10月27日
  • 日本政策投資銀行

横浜ゴム(株)に対し環境格付に基づく融資を実施
~タイヤ業界では初めての実施、特別表彰も受彰~

  1. 日本政策投資銀行は平成18年10月、「環境配慮型経営促進事業」融資制度の対象として、横浜ゴム(株)(本社:東京都港区)を選定し、融資を実行いたしました。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、当行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化して優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 今回の評価対象となった横浜ゴム(株)は、タイヤ及びMB商品(ホース、接着材、航空部品などの各種商品)を製造販売する総合ゴムメーカーです。タイヤについては、新車用タイヤ市場での強みを特徴に日本第3位、世界第7位のシェアを有しています。

    当社は、中期経営計画「GD100」内でトップレベルの環境貢献企業になることを宣言し、グループ全体でCSR経営にコミットする姿勢を明確化しています。特に1998年に業界で初めて環境貢献商品「エコタイヤ」を発売、その後も走行性能・快適性能の向上ところがり抵抗低減の両立を更に追求しながらラインアップを充実させていること、国内全事業所の温室効果ガス排出量で京都議定書のわが国削減目標を上回る基準年比マイナス8%を達成したこと、欧州有害物質規制等を参考に規制物質が製品に含有されない仕組みを構築・運営しているほか、有機溶剤等の排出量削減も進めていること、などを当行は高く評価しました。

    結果、同社は「環境への配慮に対する取り組みが特に先進的」という最高ランクの格付をタイヤ業界で初めて取得するとともに、今年度から新たに創設された特別表彰(最高ランク評価の中でも評価点200点を超える企業が受彰)を、「環境配慮型経営促進事業」融資制度の環境格付を取得した会社としては初めて受けることになりました。

    同社の取り組みは、タイヤの環境性能向上等を通じて、わが国の大きな課題である運輸部門の地球温暖化対策に貢献するものであり、今後、より一層の環境経営の高度化が期待されるところです。

  4. 当行では、現在本制度について大手から中堅クラスに至るまで多様な企業の評価を実施しており、77件(本件を含む)の融資(及び保証)を実行しています。業種構成も、本件に代表される加工組立型の製造業を始め、小売業やリース業など非製造業へも一層の広がりをみせています。今後も、多様な業種特性を踏まえて、適切な環境配慮型経営の評価に努めて参ります。