日本政策投資銀行

  • News Release
  • 平成20年4月3日
  • 日本政策投資銀行

敦賀セメント(株)に対し、「環境配慮型経営促進事業」制度を
活用した協調融資を実施

  1. 日本政策投資銀行(総裁:室伏稔)は、北陸銀行(頭取:髙木繁雄)とともに平成20年3月、「環境配慮型経営促進事業」制度の対象として敦賀セメント株式会社(本社:福井県敦賀市)を選定し、融資を実行いたしました。
  2. 環境配慮型経営促進事業は、日本政策投資銀行が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化、優れた企業を選定し、得点に応じて3段階の適用金利を設定するという、「環境格付」の専門手法を導入した世界で初めての融資制度です。
  3. 敦賀セメント株式会社は、昭和10年創業のセメントメーカーです。セメント産業は、その製造過程で石灰石、石炭等の天然資源を原料とし、多くのエネルギーを要しますが、一方、他産業の廃棄物、副産物を安定的、且つ安全に処理し再資源化できる産業です。同社は、経営基本方針に地域社会への貢献と環境に調和した事業活動を通じた循環型社会の実現を掲げ、平成13年のISO14001取得を始め、原燃料の代替品として、石炭灰や再生油等の廃棄物・副産物を製造工程で取り込むことにより再資源化し、且つ天然資源の使用の削減を図る等、環境経営においてもこれら目標の実現に向け積極的に取り組んでいます。
  4. 今回の評価では、①工場近隣の企業との間に廃棄物、副産物の受け入れ体制を整備し、受け入れた廃棄物、副産物をセメントにリサイクルしている点、②平成19年11月初めて「環境報告書」を作成した際には、地区住民代表に個別説明を行うなど透明性の高い情報発信を積極的に行っている点、③セメント業界が目標として掲げている廃棄物・副産物使用量(平成22年度400kg/t-セメント)を前倒しで達成している点を高く評価しました。結果、同社は「環境への配慮に対する取組が先進的」という格付を取得いたしました。なお、本件はセメント業界への適用第2号、福井県での適用第2号となります。
  5. 日本政策投資銀行と北陸銀行は、リレーションシップバンキング機能強化の一環として、平成12年12月に業務協力協定を締結しており、今後も連携・協力を図りつつ、本制度の利用を通じて、地域企業の環境配慮型経営の促進に対する支援に貢献してまいります。

以上