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産業の創造・転換と成長

AIやIoTといった新技術の事業化や、
労働力減少を見越した生産性の向上など、
「競争力強化」は、日本の産業の継続的成長にとって、まさに喫緊の課題。
また、少子高齢化にともなう「医療・福祉分野」の高度化も、
日本社会の成長にとって、欠かすことができないテーマだ。
こうした、産業や社会の継続的成長に欠かすことのできない領域を、DBJは支えていく。

GROWTH
競争力強化

日本企業の競争力強化はいまや待ったなしの重要課題である。80年代から90年代前半までは海外機関の調査によりランキング1位になったこともあるが、現在は欧米先進国だけではなくアジアの台頭の前に苦戦。圧倒的に強かった電気・電子分野でも、一部製品でアジア諸国の後塵を拝するほどである。だが政府主導による成長戦略などによって力強く日本経済を成長させるには、中心プレイヤーとなる企業の競争力強化が何より重要である。

DBJは、次なる成長に果敢に向かう企業戦略を後押しするため、リスクマネーの供給にも力を入れてきた。その一環として2013年には「競争力強化ファンド」を創設。新たな事業領域の開拓や企業間の戦略的連携によりイノベーションや企業価値向上を後押しする狙いからである。2015年のDBJ法改正により、「競争力強化ファンド」を強化・発展するものとして国の一部出資も受けて「特定投資業務」を創設。企業の競争力強化や地域活性化への取り組み支援を加速させている。

HEALTHCARE
医療・福祉

少子高齢化とともに増大する医療費や介護費。持続可能で安定的な医療に向けてクローズアップされる制度改革。一方、それを支える医療機関に目を向けると、増加する高齢者に対応する病棟の新設や老朽化した施設の建て替え、高額だが最新の医療機器の導入など、多額の資金が必要な状況にある。

DBJは日本のヘルスケアの「質」を維持・向上させることをミッションに、その解決に資する取り組みを進めている。地域の状況に即した医療体制の構築を図るために、医療・福祉施設への融資をはじめ、2012年には医療機能の高度化への対応、環境配慮、防災及び事業継続対策に優れる病院に向けた「DBJビジョナリーホスピタル」制度も創設。良質な医療サービスの提供に努める地域の医療機関に対して、独自の価値基準で評価し支援していくことを推進している。また、ヘルスケアファンドを通じたリスクマネーの供給など幅広いファイナンス手法の提供にも取り組んでいる。

CASE STUDY
学研運営のサ高住に向けてココファンドを組成

比較的まとまった入居資金が必要な有料老人ホームなどに対し、一般的な賃貸住宅と同程度の資金で、自立もしくは要支援・要介護の60歳以上の人が入居できるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)。DBJは学研グループが運営するサ高住を、環境性能を有する良質な不動産として長期・安定的な保有を目的とした私募ファンド「ココファンド」を組成。2015年5月、学研グループが運営する大阪市のサ高住2物件に投資し、不動産流動化を実施した。

高齢者施設や住宅の整備促進は、いまや社会的な要請である。DBJは信頼できるビジネスモデルにもとづく良質な高齢者住宅の整備を図る観点からリスクマネーを提供。2017年11月末現在、登録されているサ高住は約22万4,000戸だが、政府は2021年までに60万戸を整備する目標を掲げている。DBJは、今後も優良な高齢者施設・住宅の整備を積極的に支援する方針である。

写真提供:㈱学研ココファン

SUSTAINABILITY
評価認証型融資

近年、企業活動の社会的責任(CSR)への意識が、日本国内で高まりを見せている。世界的に見ても、ESG、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)といった非財務情報からの観点に注目が集まっており、ESG投資は大きなトレンドとなってきている。財務諸表に現れる数字だけでは、それぞれの企業価値を正しく判断できないと、世界中の多くの金融機関や投資家たちが考えているのである。

そこでDBJは、独自に開発した評価システムにより、環境、防災及び事業継続対策、従業員への健康配慮への取り組みの優れた企業を評価・選定。その評価に応じて融資条件を設定するという、評価認証型融資に取り組んでいる。その融資メニュー、「DBJ環境格付融資」「DBJ BCM格付融資」「DBJ健康経営格付融資」はいずれも世界で初めてのものとなっており、その融資実績は累計で960件、1兆6,630億円(2017年3月末時点)に達している。

さらに、評価認証型融資のパイオニアとして、地方銀行が独自で作成する「環境格付」の評価ツール開発の支援など、わが国の環境金融の一層の普及・向上も図っている。

DBJ評価認証型融資の詳細はこちら

CASE STUDY
森永乳業株式会社

DBJは乳飲料・乳製品メーカーの森永乳業に対し、「DBJ健康経営格付」において最高ランクを付与するとともに、同制度に基づく融資を実施した。森永乳業は、経営理念である「乳で培った技術を活かし、私たちならではの商品をお届けすることで、健康で幸せな生活に貢献し、豊かな社会をつくる」を実現すべく、また、社員がいきいきと働く企業風土とするため、まずは社員自らが健康であること目指し、社内体制の整備・取り組みの推進に着手している。

格付で評価したのは、①トップマネジメントの明快なメッセージとして「森永乳業健康宣言」を打ち出し、10ヵ年計画「健康モリナガ21」などの推進に向けて着実に健康経営のPDCAを運用している点、②社員の働き方に配慮した施策を展開している点、③精緻な医療費分析や同業他社との傾向比較により自社の健康特性を把握しているほか、生活習慣病予備軍へのアプローチを開始している点、である。DBJは今後も、健康経営に向けた取り組みを積極的に支援していく。