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地域の自立・活性化

グローバル経済の成長が今後さらに見込まれるいま、
国内産業のグローバル展開を後押しするとともに、
海外における成長機会を国内に取り込むことで、日本の経済・産業の持続的な成長を推進。
同時に、人口減少が続く日本の地域社会においては、
「地域と東京」「地域と地域」「地域とグローバル」をつなぎ、
地域の課題に応じたソリューションを提供していく。

OVERSEAS
海外業務

日本企業がさらなる成長を目指していくためには、世界マーケットを取り込んでいくことが欠かせない。それは金融機関にとっても同様である。DBJは、2008年10月の株式会社化以降、海外業務への取り組みを積極的に進めている。DBJのグローバル業務は日本企業の海外進出支援だけではなく、海外企業の成長支援を通じた日本国内のマーケット醸成や日本への利益還元まで包含している。これまで培った産業金融のノウハウを活かし、扱う領域も欧米における社会インフラ整備からアジアなどにおけるエネルギー関連プロジェクトまで幅広く、海外向け投融資の対象国はすでに40ヵ国以上(2015年3月末)に及んでいる。

ジャパンストーリー(=日本のために)も意識したDBJの挑戦は、海外への事業展開だけでは完結しない。世界の金融機関と競いながら蓄積した経験や知識を国内の地域金融機関に還元していきたいと、私たちは考えている。世界と地域金融機関を結ぶゲートウェイとなることで、地域金融機関の世界進出をもサポートし、わが国の金融力の強化を先導していく。これもDBJならではの使命なのである。

CASE STUDY
世界大手の航空機リース会社へのシンジケート・ローン

世界の航空機市場は年間10数兆円程度のデリバリーが見込まれる巨大市場であり、今後さらなる成長が期待されている。米国カリフォルニア州に本社を置くAviation Capital Group Corp.(ACG)は、約90社の航空会社と取引する世界大手の航空機リース会社であり、資金調達の多様化の一環として日本の金融市場へのアクセスを希望していた。DBJはこうしたニーズに対し、BNP Paribas銀行東京支店(BNPP)と共同で、2014年6月に引き続き、地域金融機関など21機関が参加する日本円建てシンジケート・ローンを組成した。

グローバルな市場と日本の金融市場を結びつけることもDBJに課せられた役割であり、BNPPとともに航空機ファイナンスセミナーを開催するなど、国内金融機関の航空機ファイナンスに対する理解を深める取り組みを数年にわたり行ってきた。ACGのニーズとクロスボーダー融資業務の拡大を企図する地域金融機関などのニーズをつなぐファイナンスとなり、今後も航空機ファイナンスにおける一層の市場活性化が期待されている。

写真提供:Aviation Capital Group Corp.

NETWORK
地域活性化

大都市圏と地方圏との経済的格差が指摘されるようになって久しい。地方圏の中でも県庁所在地などの拠点都市と中山間地域などとの格差も拡大するなど、地域間格差は重層的で複雑化してきている。人口の自然減、少子高齢化の進展を背景に、地域の基幹産業の衰退、それに伴う人口流出、コミュニティの喪失などが大きな理由である。だが一方では、地域ごとの強みや優位性、潜在力を活かし、地域活性化を図る動きがあることを見逃すべきではないだろう。

DBJは地域活性化を情報面・資金面から後押しする取り組みを積極的に進めている。地域に対するアドバイザリーや提言など情報面のサポートを充実させるとともに、地域の産業構造を踏まえ特色ある分野や事業にスポットをあて、資金面のサポートも行っている。このほか各地で地域金融機関と連携してファンドを組成するなど、地域経済の持続的な発展に取り組んでいる。

CASE STUDY
株式会社ビースマイルプロジェクト

DBJは、2016年3月、鹿児島に本社を置くカミチクファームによって設立された株式会社ビースマイルプロジェクト(BSP)に対し、農林漁業成長産業化支援機構のほか、事業会社5社、金融機関4社とともに出資を行った。BSPの事業目的はエサづくりから繁殖、肥育まで一貫生産された黒毛和牛などを提供する外食産業を拡大し、南九州産品の付加価値向上を図るとともに、農畜産業の大規模な6次産業化により競争力を強化することにある。

本件は、今後BSPが実施する農畜産業の活性化策をサポートすべく、共同出資者でもある食品関連企業や地域金融機関と協調して成長資金を供給するもので、DBJは、「特定投資業務」を活用したリスクマネーの供給を行うとともに、ネットワーク力や情報力を活かすことで、BSPが目指す南九州の農畜産業の6次産業化を積極的に支援していく。

RESILIENCE
復興支援

日本は地震大国、災害大国と呼ばれる。国土面積は世界の国のわずか0.25%。それでも毎日のように地震が記録されるのは、地震や火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置するためである。未曾有の被害をもたらした2011年の東日本大震災後も、数度にわたり福島、長野、静岡などでマグニチュード6以上の地震が観測されている。また国土が南北に細長く、その中央部に山脈が連なる地形により流れの速い河川が多く、台風・豪雨時に大水害が起きやすいのも特徴である。“災害大国“である以上、防災・減災対策とともに、いち早く復興を遂げるためのセーフティネットの強化は半永久的な最重要課題である。

DBJは、2008年10月より指定金融機関として危機対応業務にあたってきた。同業務は、内外の金融秩序の混乱、大規模な災害、テロリズム、感染症などの危機発生時において、危機の被害に対処するために、必要な資金を迅速かつ円滑に供給するもの。東日本大震災発生時は、情報・ノウハウ・人材をフルに活用して迅速かつ機動的に危機対応にあたった。

CASE STUDY
くまもと復興応援ファンド

DBJは、平成28年(2016年)熊本地震に対処するために、地震直後の2016年4月28日に、復興支援に有益な知見・金融ノウハウの提供を目的とした「熊本地震復興支援室」を九州支店内に設置。その後、同地震で被害を受けた企業の復旧・復興を支援するため、九州フィナンシャルグループ傘下の肥後銀行及び鹿児島銀行と協働して2016年7月、「くまもと復興応援ファンド」を組成した。当ファンドは、災害からの復旧・復興に資する事業者に対して、通常の融資に加えて劣後ローンや優先株式の引受などの資金を供給することにより、被災地域の早期復旧・復興及び再生を支援するのが目的である。

地域事情に精通し、被災地域に広範な顧客基盤を持つ肥後銀行及び鹿児島銀行と、投融資一体型の金融サービスを提供するDBJが連携することで、有効かつ効率的な支援を行っていく。