会長メッセージ

ガバナンスの強化に継続して取り組み、独自の価値創造プロセスを実現していくことで、持続可能な成長に貢献していきます。

ガバナンスの強化に継続して取り組み、
独自の価値創造プロセスを実現していくことで、
持続可能な成長に貢献していきます。

独自のビジネスモデルの構築に向けて

DBJグループは、株式会社日本政策投資銀行法の主旨を踏まえ、持続可能な社会の実現を目指して経済価値と社会価値を両立させる「サステナビリティ経営」を進めています。足下においては、特定投資業務などを通じてリスクマネーを供給することで、時代を先取りする取り組みをサポートすると共に、こうした取り組みについて民間金融機関などと連携・協働することで我が国のリスクマネーの資金循環を厚くしていくことを目指しています。また、新しい分野への投融資を通じて我が国経済の競争力強化に貢献すると共に、地域金融機関との協働ファンドを立ち上げ、地域ごとの課題に応じたリスクマネー供給を行っています。

他方、災害時など危機対応時には迅速に資金を供給する役割も担っており、これまでも国際的な金融秩序の混乱や、東日本大震災、熊本地震などの事案において必要な資金供給など迅速な対応を実施してまいりました。昨今の新型コロナウイルス感染症による被害への対応についても、2020年1月に相談窓口の設置、2月には当行独自の「地域緊急対策プログラム」に本事案を追加して対応してきましたところ、3月の「新型コロナウイルス感染症に関する事案」の政府による危機認定を受けまして、指定金融機関として危機対応業務の迅速かつ適確な実施に取り組んでおります。

独自のビジネスモデルに則したガバナンスとステークホルダーの皆様との対話

こうしたユニークな役割を担い続けていくうえでコーポレート・ガバナンスの充実は極めて重要であり、経営の透明性の確保、外部有識者の知見反映の観点から、取締役会の諮問機関として業務監査委員会、報酬委員会、人事評価委員会を設置しております。こうした仕組みの実効性を高めるためには、ステークホルダーの皆様のご意見にしっかり耳を傾けることが大事だと考えています。

なかでも、適正な競争環境のもとで、民間金融機関の皆様と連携・協働を図ることが極めて重要であることから、具体的活動として民間金融機関の皆様との定期的な意見交換の場を年に2回程度設けております。また、特定投資業務に関しては、業務の実績や民業の補完・奨励及び適正な競争関係の確保などの状況について審議・評価を受けるため、別途、「特定投資業務モニタリング・ボード」を取締役会の諮問機関として設置し、年2回開催しています。

こうした民間金融機関の皆様との定期的な意見交換及び特定投資業務モニタリング・ボードでの議論を通じて得られたご意見はアドバイザリー・ボードに報告され、ご審議いただいています。「アドバイザリー・ボード」は取締役会の諮問機関として、インフラ、産業、地域、金融など各分野の社外有識者と社外取締役から構成され、民間金融機関との適正な競争関係の確保に関する事項やDBJグループの経営計画などに関して貴重なご意見をいただいております。このような多様なステークホルダーの皆様との対話を通じて、独自の価値創造プロセスの不断の見直しを行っていくことも、DBJグループとしてのコーポレート・ガバナンスの特徴であると考えております。

また、リスクマネーの供給を中心に時代を先取りする取り組みを進めていくべく社会からの信任を確かなものとするためにも、会社法に基づき業務の適正を確保することが重要です。そのために内部統制基本方針を取締役会で定め、法令遵守態勢、リスク管理態勢、内部監査態勢などを経営上の重要な課題として位置づけています。

経済価値と社会価値を両立させる価値創造プロセスの実現

持続可能な開発目標(SDGs)の採択やパリ協定の成立など、近年、持続可能性という観点から改めて企業経営を見直す必要性が高まっており、DBJグループではサステナビリティ委員会を設置し、刻々と変化する社会の課題について経営面で重要な事項となり得る事案を審議しております。2019年度にはエネルギー・気候変動問題やSDGsに関するDBJグループの取り組みについて取締役間で活発な意見交換が行われており、2020年度においてもグローバル・アジェンダであるESGや持続可能な社会の構築に対して新型コロナウイルス感染症が与える影響等につき、中長期的な視点から議論しております。

DBJグループは、社会やお客様の課題を解決し、経済価値と社会価値を両立しながら持続可能な社会を実現します。これまでも、この両立に向けた価値創造プロセス、すなわちサステナビリティ経営を進めてまいりましたが、より一層この両立に向けた社会的重要性が増してきており、リスクマネー供給を軸とした独自のビジネスモデルを構築すると共に、お客様そして社会から信頼していただくべくベストプラクティスを積み上げていくことがさらに重要であり、多様なステークホルダーの皆様との対話及び実効的なガバナンスの充実に向け、引き続き努めてまいります。

2020年8月 代表取締役会長木下康司