社外取締役によるメッセージ
社会課題解決への貢献に向けてコーポレート・ガバナンスの面から後押し

社外取締役 三村 明夫
2008年のDBJの株式会社化時より社外取締役を務め、現在では外部有識者の知見をDBJの経営に取り込む独自のコーポレート・ガバナンス機関であるアドバイザリー・ボードの委員も務めております。当ボードは2015年のDBJ法改正に伴い、取締役会の諮問機関として位置づけられ、経済価値と社会価値を両立しようとするDBJの経営全般に対する助言に加え、民間金融機関との適正な競争関係の確保に関しても審議しております。これまで、法定業務である特定投資業務や危機対応業務の適切な遂行、民間金融機関との連携・協働、DBJのサステナビリティ経営の取り組みなどについて第三者視点でチェックする役割を果たしているものと考えております。
新型コロナウイルス感染症を契機としてデジタル化や企業のサプライチェーンの強靱化等の日本の課題が浮き彫りになりました。加えて、不確実性を増す国際情勢のなかで、国際競争力を維持したうえでのカーボンニュートラル社会への移行、経済・エネルギー・食糧安全保障等の課題も顕在化しています。こうした社会的課題に対し、DBJがその解決に貢献していくためには、ステークホルダーとの不断の対話・協働が不可欠であり、それをガバナンス面から後押しできるよう、引き続きその責務を全うしてまいります。
経歴
1963年 4月 | 富士製鐵株式會社(現 日本製鉄株式会社)入社 |
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2000年 4月 | 新日本製鐵株式會社(現 日本製鉄株式会社) 代表取締役副社長 |
2003年 4月 | 同社代表取締役社長 |
2008年 4月 | 同社代表取締役会長 |
2008年 10月 | 当行取締役(現職) |
2012年 10月 | 新日鐵住金株式会社(現 日本製鉄株式会社)取締役 相談役 |
2013年 6月 | 同社相談役 |
2013年 11月 | 同社相談役名誉会長 東京商工会議所会頭 日本商工会議所会頭 |
2018年 6月 | 新日鐵住金株式会社(現 日本製鉄株式会社)名誉会長 |
2019年 4月 | 日本製鉄株式会社名誉会長(現職) |
2022年 11月 | 東京商工会議所名誉会頭(現職) 日本商工会議所名誉会頭(現職) |
サステナビリティ経営の推進に向けたコーポレート・ガバナンスの強化に向けて

社外取締役 植田 和男
パリ協定の採択以降、脱炭素社会に向けた国際的な動きが加速しています。カーボンニュートラルを含む持続可能な社会の実現に向けては、脱炭素に向けた支援や、イノベーションの促進と共に、民間資金の活用が重要になります。これまでDBJは、サステナビリティ評価認証融資を含むサステナビリティにかかるファイナンスサービスの開発や、民間事業会社・金融機関との連携によるリスクマネー供給など、移り変わる社会課題を捉え時代に即したソリューションを提供してきましたが、今後も、持続可能な社会の実現に向けた世の中の動きをしっかりと見定め、様々なステークホルダーと連携しつつ、社会価値と経済価値の調和的実現に、より一層邁進したいと考えております。
こうしたDBJの取り組みは、引き続き、持続可能な社会の実現、そして社会・経済の発展という中長期的な視野のもとで行われるべきであり、適切なガバナンスが求められます。そのための体制として、アドバイザリー・ボード、特定投資業務モニタリング・ボードがあり、DBJ独自のビジネスモデルを支えています。私は社外取締役としての職務に加え、アドバイザリー・ボードの委員として、社外有識者と共に経営全般に対する助言等を行っており、DBJが目指すサステナビリティ経営、社会の持続可能な発展に向けてしっかりとその任を果たしてまいります。
経歴
1980年 7月 | ブリティシュコロンビア大学経済学部助教授 |
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1982年 4月 | 大阪大学経済学部助教授 |
1989年 4月 | 東京大学経済学部助教授 |
1993年 3月 | 同大学経済学部教授 |
1998年 4月 | 日本銀行政策委員会審議委員 |
2005年 4月 | 東京大学経済学部教授 |
2008年 10月 | 当行取締役(現職) |
2017年 4月 | 共立女子大学新学部設置準備室長兼国際学部教授 東京大学金融教育研究センター センター長 |
2017年 6月 | 東京大学名誉教授 |
2020年 4月 | 共立女子大学ビジネス学部教授(現職) 同大学ビジネス学部長(現職) |