INTERVIEW職員インタビュー

「潜在力」を活かして「地域」を変えるプロジェクトを自ら立ち上げる。
ここは常に新しいことに挑戦し、成長できる環境。
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AKIKO FUJIOKA

藤岡 亜希子

四国支店
企画調査課
2002年入行
業務職|地域|融資|企画調査
いま社会が抱えている「脱炭素」や「生物多様性」の課題解決につながる先進的なプロジェクトを数々推進し、地域経済に貢献するとともに、四国から世界にインパクトを与えようとしているDBJ四国支店。その中心メンバーの一人として活躍しているのが藤岡だ。支店業務職としてすでに20年以上のキャリアを積み重ね、重要なポジションに就いて社内外に大きな影響力を発揮している。
CAREER STEP
  • 1年目~

    四国支店 総務課

    支店長秘書、経理・管理・人事等のコーポレート業務に従事。支店運営の根幹を支える総務部門を経験し、以降のキャリアの基礎を築く。

  • 3年目~

    四国支店 業務課(ミドルバック業務)

    投融資案件の契約書作成や企業の財務データ入力、担保管理等の業務に従事。総合職とペアで業務を進め、銀行業務に求められる基本的なスキルを養う。

  • 8年目~

    四国支店 業務課(フロント業務)

    取引先を受け持ち、融資の実行や債権の管理に加え、DBJサステナビリティ評価認証融資の提案や新規営業などにも奮闘。自分を大きく成長させる経験を数々得る。

  • 16年目~

    四国支店 企画調査課

    観光分野など地域に関するレポートの執筆や寄稿、講演などを担当。継続的に情報発信を行うことで専門力を身に付け、地域におけるネットワークを構築。

  • 四国支店発で、
    社会課題の解決を
    地域の活性化につなげる
    先進的な取り組みに挑む。

    藤岡さんが在籍している四国支店の特徴を教えてください。
    四国支店は、私の生まれ故郷である香川県高松市に拠点を構え、四国4県を管轄しています。総合職と業務職合わせて20名ほどの組織で、チームワークよく地域に貢献する様々な案件に取り組んでいます。
    四国は地域によって多様な風土や文化があり、観光資源も豊富で魅力的な土地ですが、一方で全国の中でも先駆けて人口減少が進んでおり、地場産業も活気を失いつつあるのが現状です。DBJは長年にわたってこの地域の企業を金融面から支えてきましたが、従来型の融資だけでは地域経済への貢献に限界が生じつつあり、よりDBJらしさが問われる局面を迎えています。そうした変化のもと、近年は社会課題の解決につながる新しい事業を自ら創り出し、そこに投資することで地域を活性化しようとしています。四国発で先進的な取り組みに果敢にチャレンジし、DBJだからこそ創造できる価値を追求しているのが当支店の大きな特徴であり、私自身もそうしたプロジェクトに数多く関わっています。
    「社会課題の解決に向けた新たな取り組みを四国支店発で実施している」とのことですが、具体的にどのようなプロジェクトを展開しているのでしょうか。
    例えば、愛媛県の四国中央市において、地域の企業とともに「四国中央市カーボンニュートラル協議会」を2021年に設立しました。CO2多排出産業といわれる製紙業企業が集積しているこの地域にとって、脱炭素化の推進は大きな課題です。そこにDBJが旗を振って協議会を立ち上げ、地域における産学官金の関係者と一致団結し、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを進めています。これも中立的な立場にあるDBJだからこそ成せることであり、一社単独では果たせない地域課題の解決に向けて、同じ問題意識を持つ関係者の方々をつないで、チームアップしていくことに大きな意義を覚えています。この取り組みの中で、グリーンエネルギー製造などの新事業のアイデアも生まれ、現在動き出しています。地域の課題解決だけでなく、地域産業の活性化にもつなげていきたいと考えています。
    また、2024年に香川大学と連携協定を結んで進めている「藻場」を再生するプロジェクトも、四国支店ならではの取り組みです。藻場とは海草藻類が繁茂する場所で、瀬戸内海ではこの藻場が失われつつあり、生態系にも大きな影響を及ぼしています。海洋資源の減少を食い止め、生物多様性を維持することに加えて、海水に溶けたCO₂を光合成によって吸収して貯留する海草藻類を増やすことで、脱炭素にも貢献できる。こうした考え方は「ブルーカーボン」と呼ばれ、このプロジェクトではその社会実装を進めています。この取り組みは、欧州で開催された国連会合でも取り上げられ、生物多様性および脱炭素への先進的な事例として大いに注目を集めました。四国から発信したプロジェクトが世界で評価され、そこに携わる私も誇りを感じています。
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    これまでの多様な経験が、
    いまの業務の礎となる。
    地域への想いを原動力に、
    変化を楽しむキャリアを築く。

    そもそも藤岡さんがDBJを就職先に選んだのは、どのようなお考えからですか。
    私は生まれも育ちも高松市で、故郷にとても愛着があり、就職では地元に貢献し続けられる企業を希望していました。DBJの存在を知ったのは、大学時代に高松の放送局でアルバイトをしていた時のことです。当時の四国支店長が有識者として番組に出演されているのを見て興味を持ち、調べるうちにDBJは公共性と経済性を両立する金融機関であることを知りました。自社の利益だけではなく、公的な視点から社会の利益も追求するという姿勢にたいへん魅力を覚え、入行を決意しました。
    藤岡さんのこれまでのキャリアと、現在、主に担当している業務を教えてください。
    入行以来、総務課、業務課、そして企画調査課と支店の主要部門をすべて経験してきました。支店は少人数組織であるため、四国支店の場合、業務職はすべてのセクションを経験してマルチに対応できるようにキャリアアップしていきます。こうしていろいろな仕事にチャレンジできる機会があるのも、DBJの支店業務職ならではの魅力です。また、DBJは社会からの要請に応じて常に進化している組織です。私が入行してからの20年余りを振り返っても、会社の株式会社化や、融資中心から投資によって社会に価値をもたらす事業モデルへのシフトなどがありました。そのたびに新しい知見を吸収し、自分なりに未知の領域に挑んできました。本当に変化に富んだ組織なので、キャリアを重ねてもマンネリになることはなく、常に新たな刺激を得られることも、私は気に入っています。
    現在は企画調査課に所属し、地域が抱える多様な課題を調査し、解決に向けた提言をまとめたレポートを執筆しています。加えて地元の経済紙への寄稿や講演、さらにDBJ四国支店を代表してマスメディアに出演するなど、多彩な活動を行っています。また、先ほどお話しした「四国中央市カーボンニュートラル協議会」の事務局も務めており、定期的に開催している関係者の会合の運営にも携わっています。
    いまや四国支店の「顔」として活躍している藤岡さんですが、ご自身の仕事へのモチベーションは何ですか。
    いま私は、自分の意見をパブリックに発信できる幸運な立場にあります。私が書いたレポートに対して、地域の企業や行政の方々から「とても参考になった」とご評価いただけた時はたいへん嬉しいですし、少しでも地域に良い影響を与えられたのではないかと思うと、また次の仕事への意欲が湧いてきます。「四国中央市カーボンニュートラル協議会」の運営にあたっては、参加する方々の思惑が必ずしも一致するとは限らず、利害を調整するのに苦労することも多いのですが、それを乗り越えてプロジェクトを前進させ、目指す世界に近づけていくことにモチベーションを感じています。
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    チャンスから逃げず、
    チャレンジし続けることで
    ここまで大きく成長できた。
    この経験を次世代につなぐ。

    あらためてご自身のこれまでを振り返って、藤岡さんが大きく成長できたのは何が要因だとお考えですか。
    与えてもらったチャンスに躊躇せず、自分から一歩踏み出して掴みにいったからだと思っています。入行8年目、自ら担当するお取引先をもって融資などをご提案し、さらには新規開拓までを担うフロント業務を上司から打診されました。保留することもできましたが、私はせっかくいただいたチャンスなのだから、一度挑戦してみようと受諾。フロント業務に携わりましたが、そこで得た経験が企画調査課の業務にも大いに活きています。いまも寄稿や講演の依頼は基本的にお断りせずにお受けし、相手の期待を上回る成果を出すことを常に心がけています。
    例えば、私は「観光」をテーマにした調査分析レポートを、ここ数年にわたって発信し続けています。執筆した記事をご覧になられたマスコミの方から、四国の観光事情を取り上げるニュースでコメントしてほしいという依頼があり、テレビ出演につながったこともありました。良い仕事をすれば、それが次の仕事につながり、新しい機会は自分を成長させるチャンスにもなりますし、地域のキーマンの方々とのネットワークも広がっていきます。
    「四国中央市カーボンニュートラル協議会」の運営も、当初は上司から『おそらく大変だけれどもやってみる?』と恐る恐るオファーをいただきましたが(笑)、私としては四国支店が推進する重要なプロジェクトに関わりたかったので、その場で快諾しました。地域の企業、行政、大学、金融機関とまったく異なる関係者と折衝し、真ん中に立って意思決定をコーディネートしていくという、重要な役割を担う仕事を経験してまた自分の成長につながっていると感じています。
    豊富なキャリアを積み重ねた藤岡さんが、いまチャレンジしたいことは何ですか。
    観光分野で言えば、四国は観光資源が豊富にあり、インバウンドも含めて多くの観光客を呼び込めるポテンシャルは極めて大きいのですが、それを十分に発揮しきれていないのが実情です。DBJとしては、四つの県が広域連携して観光産業を一体化して盛り上げていこうという提言を行っており、今後はそれを主体的に進めていくために私のほうから仕掛けていこうと策を巡らせています。
    具体的にはDBJがイニシアチブをとり、各県の観光業の主要プレーヤーが一堂に会する場を設け、広域連携に向けて具体的な議論を推し進めていきたいと考えています。四国中央市でのカーボンニュートラル協議会の立ち上げや、香川大学とのブルーカーボンのプロジェクトのような地域社会にインパクトをもたらす取り組みを、これまでも四国支店では自ら立ち上げてきましたし、私自身もすぐそばでそれを見て携わってきました。そこでの経験を活かして、これから若手の支店業務職のメンバーとチームを組んでアクションを起こしていこうと思いますし、これまで私が培ってきた知見を伝授して彼女たちの成長も促していきたいと思っています。
    支店は組織が小さいため、個人の声がよく通る環境です。若手でも自分が起点となって大きな仕事を生み出すチャンスが多いことも、支店でキャリアを積む魅力の一つだと思います。
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    地域全体を巻き込んで
    課題解決に向けた枠組みをつくり、
    そこから真に価値を生み出し
    四国をもっと豊かにしたい。

    藤岡さんはこれから、どんな人材を目指していきたいと考えていますか。
    四国の経済を活性化し、地域社会を持続可能にするための課題はまだまだたくさんあります。もはや一つの企業、一つの自治体の力だけでは解決できないことばかりであり、DBJの四国支店が核となって、県境をまたいで関係者をつなぎ、同じ目標に挑んでいく枠組みをつくり出す、そんな役割を担えるようになりたいと思っています。そして、そうした取り組みの中から、DBJの収益に貢献する新事業を創出していきたい。決してボランティアで終わってはならず、DBJ自身が持続していくためにも必要なことであり、常にその意識をもってプロジェクトに臨んでいきたいと思っています。そして後輩の支店業務職の方々には、私のようなキャリアの積み重ね方もある、ということを一つのロールモデルとして示し、彼女たちに良い影響を与えることができれば嬉しいです。
    就職活動を始められる学生の皆さんにメッセージをお願いします。
    DBJの支店業務職は、自分の意欲次第で成長し続けることのできる仕事だと本当に実感しています。いくつになっても、常に挑戦して成長できるチャンスがあり、それを応援してくれる組織です。支店業務職は転勤がなく、長く働き続けられる環境が整えられているので、地域のため中長期的な視野で自分のキャリアを考えることができます。私もいま中学生の子どもが二人おり、仕事と育児を両立しながらここまでキャリアを重ねてきました。
    DBJはお堅い企業だというイメージをお持ちかもしれませんが、先ほどからお話ししている通り、新しいことに果敢にチャレンジしていこうという活気ある風土であり、まわりも志が高く、誠実で、情熱にあふれた魅力的な人ばかりです。総合職の方々はローテーションで数年ごとに異動されるため、定期的に新しいメンバーと一緒に仕事ができるのも刺激的です。こんな環境でキャリアを積める機会はそう手に入らないと思いますので、地域への思いが強い学生の皆さんにぜひ注目していただきたいと思っています。
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    画像1日のスケジュール

    • AM 7:00

      起床後、子どもたちの朝食を準備し、学校へ送り出した後、自分の朝食をとって出勤の準備。

    • AM 8:55

      オフィスに到着後、朝刊各紙に目を通し、その後メールの確認をして返信。

    • AM 10:00

      チーム内のミーティングで1週間のスケジュールやTODO事項を確認。

    • AM 11:00

      四国中央市カーボンニュートラル協議会の支援機関と脱炭素人材育成プログラムについてオンラインで討議。

    • AM 12:00

      支店の食堂で職種・世代・課の垣根を越えたメンバーでコミュニケーションを交えてランチ。

    • PM 1:00

      オフィス内の集中作業スペースにてレポートの執筆作業。

    • PM 3:00

      レポート内容を説明するために業務課のメンバーと一緒に取引先を訪問し、ディスカッションを実施。

    • PM 4:00

      関西・中国・四国支店で連携している観光レポートの作成体制について打ち合わせ。

    • PM 6:00

      支店長に提案事項の決裁を依頼して退社。

    • PM 6:30

      子どもの習い事や塾への送迎後、夕食の準備。

    • PM 8:00

      家族そろって食事。それぞれ学校の話や仕事の話を共有。

    • PM 10:00

      自分のリラックスタイム(友人とのコミュニケーション、裁縫、ストレッチなど)

    • PM 11:30

      就寝。